マックいのまたのMalt Whisky Distillery

モルト好きで株式公開/上場(IPO)の経営戦略,マーケティング,M&Aを支援する経営コンサルタントのプライベートブログ

PORT ELLEN 1982

2014-02-17 09:32:29 | グルメ

いよいよ最後に相応しいボトルに登場していただきましょう。
ポートエレンの蒸溜所閉鎖1年前のヴィンテージです。

portellen1982.jpg

これもシグナトリー社のボトルで、1982年蒸溜の2007年
瓶詰めとなる25年物です。アルコールは58.7%

最後の最後でアルコール度数高いものがきたので、一瞬たじ
ろぎそうになりますが、ポートエレンらしいピーティで、煙臭く、
フロアモルティングしてる?かのような、ざらついた感じが
明確に残り、ティピカ種と思われる麦をシェリーが塗りつぶし、
シェリーの甘みをピートが塗りつぶした、アイラ島でしか作れ
ない、粗野で荒々しい見事にエレン港を思い出させるウィス
キーです。

とかくポートエレンというと、閉鎖を惜しむ声や、いまや数少
なくなったボトルを数えることが美談となっておりますが、
こうして実際に飲んでみると、世界の西の果てで作られる粗野な
原酒が、21世紀のグローバル経済化した貿易社会で受け入れ
られ高く評価されるのか?と思えば、それは若干躊躇するものが
あります。だからこその現在があるのではないでしょうか。

それが証拠かのように、当地では麦を燻製するすわ火事か?と
思うような黒い煙が今日も上がっているはずです。

Port Ellen

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Bowmore 1999

2014-02-14 11:06:45 | グルメ

同じくボウモアのシングルカスクです。あちらは1990年の
ヴィンテージでしたが、こちらは1999年のヴィンテージ
です。

1999年蒸溜で2011年瓶詰めの12年物。61.2%

bowmore1999.jpg

アルコールが強いせいではなく、熟成樽がバーボンだからだと
断言できます。これこそボウモアです。安心して飲める点は
信頼という言葉で評価すべきでしょう。

それは、例えば今回初めてアイラモルトを飲む人であっても、
長年ボウモアを飲んできて一家言ある人であっても、これを
飲めば「ボウモア」だなと思わずにはいられないからです。

そういった意味で、他の蒸溜所から独立した識別性を持ち合わ
せている点においてボウモアはブランドであり、そのブランドを
正規のボトルではなく、プライベートなボトルで感じるという
のは、この業界の不安定な側面を表しています。

しかれども、それを繰り返してきたのがモルトウィスキーの
業界であり、また飲み手の我々もそれに適応して今日まできた
事実があります。

仮に、ウィスキーを文化と捉えても商売と捉えても、人間が
飲んで消費される性質のものですから、やはり美味しいと
感じるボトルであってもらいたいというのは、ステーク
ホルダーなら誰でも感じることではないでしょうか。

ブランドありきではなく、品質ありき。そういうウィスキーで
あってほしいと思います。

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SIGNATORY BOWMORE 1990

2014-02-13 17:41:54 | グルメ

そろそろ本格的に終盤に入りますが、モルトの会で終盤といえば誰もが
思うのはアイラ島でしょう。アイラといえば、個々人の好みはさておき
ボウモアということになりますね。


このボトルもシグナトリー社のシングルカスクで、1990年
蒸溜、2008年瓶詰めの18年物。アルコール度は46%でした。

ラベルによるとホッグズヘッドだそうで、やはりバーボン樽に
よるバニラ風味が若干落ちるためボウモアらしさはおとなしく、
スモーキーと呼ばれる焦げ臭さを味わうのに最適な一本。

そういえば、今回の冒頭で駒ケ岳のピーティなものをいただき
ましたが、それと比べれば、同じピーティと言っても原酒次第で
味わいが全然違うということがわかります。

個人的には、終盤戦の初戦ということで(笑)

bowmore1990.jpg

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IMPERIAL 1991 21yo

2014-02-05 09:34:30 | グルメ

日本のウィスク・イー社のためにセレクトされた樽を瓶詰めした
シングルカスクです。21年熟成で52.4%。

imperialdistillery.jpg

これも通のためのウィスキーだと思います。けだし、ひと口めが
セメダインのような溶剤の匂いが過ぎり、その後でシトラス等の
強い香りが先行するウィスキーだからです。

ちなみに裏面のラベル表記を引用すると「インペリアル蒸溜所は
1998年に生産がストップし、再開は絶望的と言われています。
この1991年はバニラ、ホワイトチョコの香り、絹のような滑らかな
口当たりに、甘い麦芽とシトラスのフレーバーです」とあります。

瓶詰め業者については「1698年に創業したBBR(ベリーブロス&
ラッド)は、18世紀からロイヤルファミリーにワインを供給し、2つの
王室御用達勅許状を授かっているロンドンの老舗です。豊富な
知識と確かな目利きにより素晴らしい樽が選ばれ、加水、冷却
ろ過、カラーリングなしで瓶詰めされています」とあります。

日本にもこういった文化が根付いてくれるといいなと思います。

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The EXCLUSIVE BLEND 1979

2014-02-04 10:05:31 | グルメ

これもグレーンをブレンドしたブレンデッド・ウィスキー。

exclusiveblend.jpg

ボトルにプリントされたラベル(?)を読むと、33年以上熟成した
8つのシングルモルトと2つのシングルグレーンをブレンドした
ユニーク(唯一)なブレンドとあります。

テイストは、非常にアルコール臭が強く、また辛さも明確で
「強力」という言葉がぴったりのお酒ですが、アルコール度数は
46度で丁度飲みやすい強さでもあります。

要するにこれは、玄人のための玄人が作ったウィスキーという
ことでしょう。酸いも甘いも噛み分けた粋人が、「酔っ払いたい
から」という理由で作ったウィスキーなのではないかと思います。

まだまだ青二才の私には数十年早いと腰を低くして通り過ぎたい
ウィスキーです(笑)

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