ウィスキー対決(だからなんで?)の後攻側のお話です(笑)。
私の方は、先攻の竹鶴ハイボールに対してアードモアのオフィシャ
ルという具合に進んでいきました。とはいえ、いつものようにハイ
ランド・タイプのものばかり選んでいるだけなのですが(笑)。
もちろん、こちらも密かな楽しみを味わいたいと出掛けていますの
で、ハイランド・パークでも18年とか蒸溜所まで出掛けて仕入れ
てきた極秘ネタを肴に時間が経過していきました。
そうした4杯目になったときにブレンダーズ・バー初登場の連れが
「宮城峡のシングルカスク」なんていうことになったものですから、
こちらはもう選択の余地なく余市のシングルカスクになります。
ブレンダーズ・バーに出掛けて嬉しい最大の特典というのは、いわ
ゆる樽出しを選べることです。
余市のカスクものというと、蒸溜所で販売されている500mlのもの
(嗚呼、むかしの角瓶が懐かしい!)か、毎年暮れに限定で出される
20年ヴィンテージというところですが、ここでいうのは本当に本
物の樽出しなのが素晴らしいです(ひょっとするとフィルタードか
もしれません)。
さて、今回頼んだのは1990年蒸溜で瓶詰めは2008年(だっ
たと思う。すみません酔ってました、笑)の17年もの。
余市モルトというと、とかくヘヴィピートのオーク新樽が通り相場に
なっているように思いますけれども、私が頼んだのはリフィルカス
クのもの。こちらの方が色々な要素がバランスよく溶け込んでいて
深い味わいがあるように思います。
感嘆したのは、17,8年前のものなのにアルコール度数が63度
以上あることで、蒸留した当時は一体何度だったのだろうと思わず
にはいられないカリカリ・チューンの一品。レーシング・カーのエ
ンジンに例えれば、予選でポール・ポジションを取るためだけに組
まれた、高圧縮比、高回転、少オイル、ピストンリング1本の耐久距離
100kmみたいなものでしょう。
おそらくはメーカのブレンダーが記載したと思われるテイスティン
グ・ノートには、イギリスの小説に出てくるような高度で難解な表
現が沢山書かれていてまったくその通りなのには大変恐れ入り、きっ
とプリンス・オヴ・ウェールズでもシャポーを脱いでくれると思い
ます。
ピート香とか、ヨード香とか、焦げ臭いとか、ヴァニラ香とか、シェ
リーとか、蜂蜜とか、アルコール辛さとか、竹炭だとか、そういう
ものに飽き足らなくなってしまった方におすすめです(笑)。
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