いよいよ、かつての愛酒の味を再現するプロジェクトが佳境に近づ
いてきました。
前回はベースモルトをフルーティ原酒にして5~6回テストした
のですが、大きな方向性は合っているものの、細かいテイストは
かなり散らばっており、ここから精度を詰める作業が必要です。
そこで、今回はこんなテストをしました。
1回目 2回目 3回目 4回目 5回目
Peaty&Salty 0 0 5 0 0
Woody&Vanillic 5 10 10 0 3
Sherry&Sweet 30 30 30 30 30
Fruity&Rich 60 50 50 65 62
Soft&Dry 5 10 5 5 5
計5回のブレンドテストです。
結果、もっとも近かったのは1回目と5回目。1回目はいいところ
まで近づいていると思うのですが、アルコール辛さが早く現れて
しまい、全体のテイストがかなり違います。
そこを修正しようと試みた2~5回のうち、最後が一番近かった
というわけですが、フルーティを2%増やし同量だけウッディを
減らしてみたら、今度は甘過ぎて味が転んでしまいました。
ここでテイスティング・セットの原酒切れで終了。
しかしながら、かなり近いところまできていますので、もう次の
機会にはチェックメイトできると思います。
それはそれとして、キーモルトの味の幅(公差)が大きいので、
原酒の誤差を修正する腕を身につけなければいけない、という
新しい戦略目標も見えてきました(笑)
さて、どこまでいくのでしょう?
感謝!
もはや、誰も知らないであろう幻となってしまった「スーパー
ニッカ原酒」の復刻プロジェクトが、こうして突然チャンスが
まわってきました。
前回までで大きな方向性を打ち出すことができ、ベースモルトを
余市シェリーから、宮城峡のフルーティに変更。改めてテスト
してみると、ニッカのブレンド製品の多くは、このフルーティ
原酒をベースにしていることが多いのに気づきますし、ブレン
ダーズ・バーでのスペシャル・ブレンドも同じ傾向が看て取れ
ます。
また、今回はひとつの仮説をもってブレンドに挑んでみました。
それは、フルーティ原酒とソフト原酒だけを1:1で混ぜたら
そうなるか?というもので、予想通りバーボン樽熟成のような
樽香ある甘みを生み出すことができる、という発見もありまし
た。
そういう、大阪冬の陣よろしく用意周到にブレンドに着手して
いったのですが、かなりいい線を出せていることに気づき、
「あともう少し」というところまで近づいているのが、自分でも
分かります。
レシピは、今回は非公開ということでお許しいただくとして、
次回にご期待ください!(笑)
ニッカ原酒」の復刻プロジェクトが、こうして突然チャンスが
まわってきました。
前回までで大きな方向性を打ち出すことができ、ベースモルトを
余市シェリーから、宮城峡のフルーティに変更。改めてテスト
してみると、ニッカのブレンド製品の多くは、このフルーティ
原酒をベースにしていることが多いのに気づきますし、ブレン
ダーズ・バーでのスペシャル・ブレンドも同じ傾向が看て取れ
ます。
また、今回はひとつの仮説をもってブレンドに挑んでみました。
それは、フルーティ原酒とソフト原酒だけを1:1で混ぜたら
そうなるか?というもので、予想通りバーボン樽熟成のような
樽香ある甘みを生み出すことができる、という発見もありまし
た。
そういう、大阪冬の陣よろしく用意周到にブレンドに着手して
いったのですが、かなりいい線を出せていることに気づき、
「あともう少し」というところまで近づいているのが、自分でも
分かります。
レシピは、今回は非公開ということでお許しいただくとして、
次回にご期待ください!(笑)
感謝!
考えてみたら、ニッカ・ブレンダーズ・バーで初めてテイスティング
セットを頼みました。
かつて行われていたマイ・ブレンド・ウィスキーには何度も参加
しましたし、余市の工場でシングルカスクだったころのキー・
モルト・シリーズに感銘を受けていたクチですので、メーカの
ウェブサイトで販売されている小瓶のセットには食指が動かなかっ
たためです。
しかし、久しぶりに訪れて聞いてみたら、ブレンドしたかったら
どうぞ、と仰っていただけたので、ならばこれが一番いいじゃな
いかと思って意気揚々に頼むことにしました。
久しぶりついでに触れておくと、以前はソフト&ドライと呼ばれ
ていたシリーズが名称変更となっており、名前は失念しましたが
中身は同じだそうです。
そうして、あの道がやってくることになりました。
セットを頼みました。
かつて行われていたマイ・ブレンド・ウィスキーには何度も参加
しましたし、余市の工場でシングルカスクだったころのキー・
モルト・シリーズに感銘を受けていたクチですので、メーカの
ウェブサイトで販売されている小瓶のセットには食指が動かなかっ
たためです。
しかし、久しぶりに訪れて聞いてみたら、ブレンドしたかったら
どうぞ、と仰っていただけたので、ならばこれが一番いいじゃな
いかと思って意気揚々に頼むことにしました。
久しぶりついでに触れておくと、以前はソフト&ドライと呼ばれ
ていたシリーズが名称変更となっており、名前は失念しましたが
中身は同じだそうです。
そうして、あの道がやってくることになりました。
感謝!
ニッカ・ウヰスキーの相談役だった竹鶴威氏が、昨年末にお亡く
なりになられたと報ぜられました。
マッサンで大人気となっている竹鶴政孝ですが、テレビドラマで
は養女をもらっている設定のところ、本当は女の子ではなく男の
子であり、またいわゆる他所の子ではなく、実家の竹鶴酒造の方
でしたので、書類上の手続きで親子関係となられた人でした。
竹鶴政孝亡き後はニッカのマスターブレンダーを務められ、晩年
は会社の相談役を務めておられました。高齢だったはずですので、
体調が気になっていたところですが、マッサンの放送をご覧に
なってから逝かれたので、あちらで政孝親父と21世紀の日本
ではスモーキーフレーバーの強いウィスキーが好まれている、
という話で盛り上がっていることでしょう。
さて、ニッカ本社にあるブレンダーズ・バーに行くと、同社の
キーモルト・シリーズを使って、各ブレンダーがブレンドした
十数種類のオリジナル・ウィスキーが楽しめますが、そのなかの
筆頭に挙げられているのが、竹鶴威スペシャルブレンドです。
メニューにある説明を引用しておきますと「テーマは"Harmony:
ブレンドによる新たな調和創造と発見"。ニッカウヰスキー
第2代マスターブレンダーを務めた竹鶴 威が、自ら理想とする
「まろやかさ、飲みやすさ」を表現したブレンデッド・ウィス
キーです。
nose[香り]:すっきりとした華やかさと気品あるやさしい香り立ち。
甘く芳ばしい樽熟成香と果実香の調和。
palate[味わい]:柔らかで上品なシルクのようなやさしい口当たり、
finish[余韻]:軽やかで滑らかなコクの調和。
甘酸っぱい芳香と穏やかなピートの余韻、ドライなキレ。」
とあります。
その名であるスペシャルブレンドに恥じない、他のブレンドと
一線を画するスムーズできめ細かくまろやかな味わいは、ご本
人のお人柄が現れているようで、感慨深いものがありました。
故人のご冥福を衷心よりお祈り申し上げます。
なりになられたと報ぜられました。
マッサンで大人気となっている竹鶴政孝ですが、テレビドラマで
は養女をもらっている設定のところ、本当は女の子ではなく男の
子であり、またいわゆる他所の子ではなく、実家の竹鶴酒造の方
でしたので、書類上の手続きで親子関係となられた人でした。
竹鶴政孝亡き後はニッカのマスターブレンダーを務められ、晩年
は会社の相談役を務めておられました。高齢だったはずですので、
体調が気になっていたところですが、マッサンの放送をご覧に
なってから逝かれたので、あちらで政孝親父と21世紀の日本
ではスモーキーフレーバーの強いウィスキーが好まれている、
という話で盛り上がっていることでしょう。
さて、ニッカ本社にあるブレンダーズ・バーに行くと、同社の
キーモルト・シリーズを使って、各ブレンダーがブレンドした
十数種類のオリジナル・ウィスキーが楽しめますが、そのなかの
筆頭に挙げられているのが、竹鶴威スペシャルブレンドです。
メニューにある説明を引用しておきますと「テーマは"Harmony:
ブレンドによる新たな調和創造と発見"。ニッカウヰスキー
第2代マスターブレンダーを務めた竹鶴 威が、自ら理想とする
「まろやかさ、飲みやすさ」を表現したブレンデッド・ウィス
キーです。
nose[香り]:すっきりとした華やかさと気品あるやさしい香り立ち。
甘く芳ばしい樽熟成香と果実香の調和。
palate[味わい]:柔らかで上品なシルクのようなやさしい口当たり、
finish[余韻]:軽やかで滑らかなコクの調和。
甘酸っぱい芳香と穏やかなピートの余韻、ドライなキレ。」
とあります。
その名であるスペシャルブレンドに恥じない、他のブレンドと
一線を画するスムーズできめ細かくまろやかな味わいは、ご本
人のお人柄が現れているようで、感慨深いものがありました。
故人のご冥福を衷心よりお祈り申し上げます。
感謝!