福岡県議会12月定例会
12月議会は、12月3日に開会され、一般会計で約135億の補正予算案などを審議し、昨日20日に会期日程どおり閉会しました。補正予算の中身は、今年7月の集中豪雨に伴う災害復旧・復興対策と、景気・雇用対策のための公共事業が、ほとんどを占めています。条例の関係では、「森林環境税条例」が施行後5年を迎えたことから、条例の規定に基づく検討が行なわれ、条例を延長することと、施行後10年を目処に再度検討を加えることが決まりました。
民主党・県政クラブの代表質問は、12月7日に中村誠治議員が行い、雇用対策や森林環境の保全、社会資本の維持・管理、暴力団対策などについて、知事の考えを質しました。特に社会資本の維持・管理については、山梨県で起きたトンネル事故に触れ、知事から県管理のトンネルには、事故が起きたトンネルと同じ構造のトンネルはないことや、県管理のトンネルで行った緊急点検の結果が示されるとともに、今後の方針としてトンネルの「長寿命化計画」の策定を検討していくことが明らかにされました。
この議会の会期中には、総選挙の公示と投開票が行なわれましたが、3名の県議会議員が総選挙に立候補のため、議員辞職したことから、県議会の勢力分野は、民主党県政クラブ22、自民党42、公明党11、緑友会5、清進会などの一人会派3、欠員3となっています。
民主党・県政クラブの代表質問の項目は次のとおりでした。
・県政推進の基本姿勢について
1)来年度予算編成の基本方針
2)産業廃棄物行政
3)グリーンアジア国際戦略特区の取り組み
4)世界記憶遺産の保存・管理
・雇用対策について
1)若年層を中心に非正規雇用が拡大している状況に対する知事の所見
2)県立高校におけるキャリア教育
3)国の「雇用戦略対話」が提唱する「地域キャリア教育支援協議会」の設置
4)改正労働契約法の周知
・森林環境の保全につて
1)「森林環境税事業評価委員会」の事業評価に対する知事の所見
2)主伐制限の見直しに対する知事の所見
3)松くい虫対策、放置竹林対策など、今後の「森林環境税」を活用した事業のあり
4)県管理の公共施設への県産材の活用推進
・社会資本の維持・管理について
1)今後の社会資本整備における維持管理・更新投資と新規投資のバランス
2)橋梁の改修計
3)市町村での「長寿命化修繕計画」策定に対する支援
4)県の「長寿命化修繕計画」策定の現状と対策
・暴力団対策につて
1)「暴力団排除条例」施行から2年半が経過した時点での取り組みの総括
2)改正暴対法を武器とした取締り
3)北九州市内で起きた一連の犯行に係る容疑者の迅速な検挙、協力者に対する保護の徹底、暴力団対策の強化に向けた県警本部長の決意
◎採択された決議・意見書
・「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(DV防止法)」の改正を求める意見書(民主党・県政ク提出)
・患者数が特に少ない希少疾病用薬品の開発促進・支援のための法整備を求める意見書
・海岸漂着物対策の拡充を求める意見書
・陸上自衛隊の定員増員を求める意見書
・国民皆保険制度の恒久的堅持と地域医療の充実強化を求める意見書