緑雨露香水

昨日から、降ったり止んだりの雨模様。一時、薄日が差した時の辺りの光景。フワッと辺の新緑が色を取り戻し、濡れて柔らかく輝いくと、新緑の香りがしてくる心地。
というわけで、シトシト降る雨の中、いまのまだ空気のヒンヤリひえた「若葉時」の木々に穏やかに降りかかり、そして下の枝はへと次々雫となって伝い落ちてゆくと、その木の「緑の精」が宿ってゆくのではないでしょうか。
どうしても、一日一度は少し昇った所の、水を集める井戸を水の調整に見に行かなければならず。雨が降り続くと、登り道の木々の枝がグッと下がって、通行妨害。下手をして思わず触ると、ビシャビシャの目にと、あまり有り難いと思わないのですが。
外働きができないと、雨の窓外の谷向こう、日々緑を変化させている木々を時々漫然と眺めます。いま降る雨雫を宿す木々の落ちる露はどんなものかなどと、思いを馳せだしました。杉や桧は、そして松など香りがたかいのは、その葉の匂いをかだだけでもわかります。だぶん、これは本当に、雫に香りが移っても不思議ではない感。そして若葉の色では屈指の重ね笠のように葉振りを拡げた、紅葉はいかがでしょうか。あんがい甘い若いにおいが立つのではないでしょうか。そして、実を宿し始めた梅の木は？と…あんがい、羊歯もあの独特のはの形状から、早蕨な重ねの色合いのごとく香りが。新緑「雨遊び」ともいえます。