ぼちぼち日記

シニアの暮らし方や思い、猫たちのことなどをマイペースで記録しています。

猫のこと。

2024-03-10 20:42:15 | 自然・生き物
土曜日のこと。
テレビを見ながら縫物をしていると、外で猫の騒ぎ声。
玄関に出てみたら、引き戸が少し開いていた。
こんなことは初めてだった。
なぜ開いているのかわからず慌てて飛び出すと、そこには風太とよく庭に来ていた雄猫。
私の姿を見て雄猫は逃げたけれど、興奮して毛を逆立てている風太。
下手に刺激しないように何とか抱きあげて家に戻した。



それから部屋の中を見渡すと他の猫の姿もなくて血の気が引く。
窓の外を見ると、マロが私の顏をみながら庭を横切っていくところだった。
慌てて外を探しまわるけれど手がかりなし。
真っ先に浮かんだのは白血病のラムちゃん。
もし外に出て行ったらもう生きて帰れないかもしれない。
落ち着いてもう一度部屋をくまなく探したら、ラムちゃんと花は部屋の隅に!



グ―ちゃんと風太も。




逃げたのは福ちゃんとマロの兄妹だった。
その晩は二匹のことを考えてしばらく眠れなかったけれど、きっと遠くには行っていないと信じて、翌朝。
早速庭先でマロと福ちゃんを見かける。
でも呼びかけてもフードでつっても全く近づこうとしないばかりか、私が動いたとたんに逃げてしまい、姿を見失う。



もともと野良の気質が強く人間に慣れない二匹だった。
暖かい部屋や美味しい食べ物が幸せというのは、人間の思いあがりであって、自由を奪うということのほうが残酷なことなのかもしれないと考え込む。

もしまた庭にやってきて、家に連れて帰れたら、一緒に暮らそう。
呼びかけても逃げるようだったら、その時は二匹がそれを選んだのだと諦めることにしよう。
この世界で動物が自由に、安全に暮らせる場所はとても少ない。
無事を祈ることしか出来ない。


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老年期に突入ー⑧

2024-03-10 20:10:21 | 少しまじめな話
大好きな男性作家がいて、大学時代にその人の本をよく読んでいた。
冒険家で磊落な印象。笑顔が素敵で憧れていた。
でもいつしかその人の本を読まなくなり、すっかり忘れていたのだけれど、先日図書館で久しぶりに彼の本を手にとった。
そして読後、最近の写真を検索して、あまりの別人ぶりに衝撃を受けた。
何十年という歳月が彼を完全な老人に変えていた。
若かった頃の逞しさは片鱗もなく、ただただおじいさんだった。
勿論外側が変わったからとその人の本質が失われるわけでないことは承知しているけれど、すごくショックだった。


歳月は残酷だ。
時間は容赦なくそのひとの内も外も変えていく。
私の周囲を見渡しても同じ。勿論私自身も。
こんなふうに落ち込んだり、抵抗を試みたり。
そうして少しずつ現実と折り合いをつけながら老人になっていくのだろうな。



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