長年に渡り培われてきた日本の畜産技術の結晶でもある和牛の精子や受精卵が中国へ流出した。
容疑者は受精卵などの販売で約600万円以上を稼いでいた。これぞ売国奴と言った犯行内容に周
囲からの非難の声はさぞかし厳しいだろう。しかしTPPは米国抜きでの発動となりしもその他
の海外の精肉関係者からは日本市場を開拓しようと息巻いている状況に変わりは無いが日本の畜
産関係は対策をとっているようにも思えない。このまま農業関係が冷え込めば、畜産家は経済的
な困窮を理由に過去には産地偽装が多発したように、同じような事件は増えると思う。
TPP参加において農協の存在が過剰な保護貿易に繋がらないか是非が問われる場合もあったがこう
した外圧にも農協は潰れなかった、難所を凌いだはずの農協は内側では農家や畜産関係からは将来
的な自由化へと進む道を不安視する気持ちを払拭できなかった。農協離れは一層進んだように思う。
知ったような振りして愛国心の成りをして国益が損なわれたというけれども私は頭ごなしに受精卵
を違法に流出させた畜産家を非難するべきではないと思う。
これだけの食糧自給率の低さが問題視された日本で、TPPで海外からの安い農産品に占領されると危
惧して国民総出でTPPに強く反対した割には、熱しやすくて冷めやすい気質の為なのか今では忘れて
しまったように静かだ。例えTPPであっても日本の農業はこれまで通りに大丈夫だろうとどこかで根
拠のない安心をして胡坐をかいてしまう島国根性にTPPの脅威は良薬口に苦しとはならなかった。
しかしそれはあくまでも一般論であって中には別の感情を持って居る人もいる。日本の農業政策の本
質的な生産と消費を別角度から考えると畜産関係も減反政策のある米作と同じように生産性の向上か
らは一歩引いて畜産は海外からの輸入によって大部分の消費を賄う事を半ば容認しているようだ。
国内生産者のいる手前で大沙汰にはしないが、国内シエアや自給率を気にする言葉とは裏腹に海外産
の安価な食材が入って来た方が安定的な供給が可能だと考えている。
冷夏による平成の米騒動やBSEによる狂牛病や口蹄疫問題を経験した日本ではどうしても一国だけで
生産と供給を賄うことにリスクを感じる。ある程度の供給源のバランスと海外との取引で多様性を持
っていた方がリスクに対応しやすいことを知っている。しかし良い事ばかりでなく農産品を輸入品に
頼る事を前提とした場合にはこれまでとは違い自給率の向上を目指した財政面で農業関係の予算を削
減する方向は農家や畜産家の利益と相反する部分が生まれる。結果として経済によって食べ物の品質
による格差が出来る事も考えられる。
海外からの輸入品に依存する農業政策の開き直りは低い自給率さえも気にならなくさせる。がしかし
農産品供給に多様性やバランスを組み入れたとしても本来あるべき日本の自給率はまだまだ低い。
自給率が100%を優に超え200%前後のカナダと比べると雲泥の差だ。自給率は低くても良いとして新
しい農業の進歩は地産ブランドの品種開発や付加価値の創造が正しいものだとこれまで通りに通用す
るだろうか、もしかすると多くの人が地産ブランドのクオリティーや理想主義に騙されてはいないか。
地産ブランドは自給率や農業の生産性をここまで蔑にしてまでも重宝される政策だとは思えなくなった。
だからと言って和牛の精子や受精卵を流出させることが許されるわけではないが、普通に農産品を扱う
上で質量ともに良好な業績を残せる“名産地”という言葉が使われなくなっているようにも思う。和牛の
精子や受精卵は米国やオーストラリアには行き渡っているので何れは和牛の名産地は海外になってしまう。
ならば自動車と同じ逆輸入理論で供給ばかりでなく質に関しても海外に頼ってしまうことになる。
容疑者は受精卵などの販売で約600万円以上を稼いでいた。これぞ売国奴と言った犯行内容に周
囲からの非難の声はさぞかし厳しいだろう。しかしTPPは米国抜きでの発動となりしもその他
の海外の精肉関係者からは日本市場を開拓しようと息巻いている状況に変わりは無いが日本の畜
産関係は対策をとっているようにも思えない。このまま農業関係が冷え込めば、畜産家は経済的
な困窮を理由に過去には産地偽装が多発したように、同じような事件は増えると思う。
TPP参加において農協の存在が過剰な保護貿易に繋がらないか是非が問われる場合もあったがこう
した外圧にも農協は潰れなかった、難所を凌いだはずの農協は内側では農家や畜産関係からは将来
的な自由化へと進む道を不安視する気持ちを払拭できなかった。農協離れは一層進んだように思う。
知ったような振りして愛国心の成りをして国益が損なわれたというけれども私は頭ごなしに受精卵
を違法に流出させた畜産家を非難するべきではないと思う。
これだけの食糧自給率の低さが問題視された日本で、TPPで海外からの安い農産品に占領されると危
惧して国民総出でTPPに強く反対した割には、熱しやすくて冷めやすい気質の為なのか今では忘れて
しまったように静かだ。例えTPPであっても日本の農業はこれまで通りに大丈夫だろうとどこかで根
拠のない安心をして胡坐をかいてしまう島国根性にTPPの脅威は良薬口に苦しとはならなかった。
しかしそれはあくまでも一般論であって中には別の感情を持って居る人もいる。日本の農業政策の本
質的な生産と消費を別角度から考えると畜産関係も減反政策のある米作と同じように生産性の向上か
らは一歩引いて畜産は海外からの輸入によって大部分の消費を賄う事を半ば容認しているようだ。
国内生産者のいる手前で大沙汰にはしないが、国内シエアや自給率を気にする言葉とは裏腹に海外産
の安価な食材が入って来た方が安定的な供給が可能だと考えている。
冷夏による平成の米騒動やBSEによる狂牛病や口蹄疫問題を経験した日本ではどうしても一国だけで
生産と供給を賄うことにリスクを感じる。ある程度の供給源のバランスと海外との取引で多様性を持
っていた方がリスクに対応しやすいことを知っている。しかし良い事ばかりでなく農産品を輸入品に
頼る事を前提とした場合にはこれまでとは違い自給率の向上を目指した財政面で農業関係の予算を削
減する方向は農家や畜産家の利益と相反する部分が生まれる。結果として経済によって食べ物の品質
による格差が出来る事も考えられる。
海外からの輸入品に依存する農業政策の開き直りは低い自給率さえも気にならなくさせる。がしかし
農産品供給に多様性やバランスを組み入れたとしても本来あるべき日本の自給率はまだまだ低い。
自給率が100%を優に超え200%前後のカナダと比べると雲泥の差だ。自給率は低くても良いとして新
しい農業の進歩は地産ブランドの品種開発や付加価値の創造が正しいものだとこれまで通りに通用す
るだろうか、もしかすると多くの人が地産ブランドのクオリティーや理想主義に騙されてはいないか。
地産ブランドは自給率や農業の生産性をここまで蔑にしてまでも重宝される政策だとは思えなくなった。
だからと言って和牛の精子や受精卵を流出させることが許されるわけではないが、普通に農産品を扱う
上で質量ともに良好な業績を残せる“名産地”という言葉が使われなくなっているようにも思う。和牛の
精子や受精卵は米国やオーストラリアには行き渡っているので何れは和牛の名産地は海外になってしまう。
ならば自動車と同じ逆輸入理論で供給ばかりでなく質に関しても海外に頼ってしまうことになる。