えくぼ

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どうなる太宰治の下宿

2015-10-16 09:45:39 | 歌う

             ・・・ どうなる太宰治の下宿 ・・・

      ♦ 読まれないとき本棚の本はみな直立不動、太宰治も  松井多絵子

 作家の太宰治が戦前に暮らした下宿が来春までに取り壊される可能性が高まっている。東京杉並区の下宿 「碧雲荘」は区の複合施設の整備に伴い取り壊されそうだ。太宰は青森県から上京後に転居を重ねたが、居住先で当時のまま残っている建物はほとんどない。地元住民らは 「文学的遺構として残して欲しい」と保存を呼びかけている。(15日朝日)

      ♦ 世にあらば106歳かこの秋のススキは太宰治のように

 杉並区天沼3丁目の 「碧雲壮」はJR荻窪駅から北へ徒歩10分の住宅街にある。昭和初期に建てられた木造2階建ての日本家屋だ。1階は所有者の自宅、2階の5部屋は下宿として使われていた。太宰は20代だった36年11月から約7か月間、2階の8畳間で暮らした。代表作「人間失格」の原型とされる小説「HUMAN LOST」などを執筆したそうである。

      ♦ 力なき字にて書かれた原稿が「斜陽の館」に曝されている

 「碧雲壮」の建物の保存をもとめる「育てる会」は3780人の署名を区長に提出。先月14日に碧雲壮の保存について考えるイベントを杉並公会堂で開催。太宰の愛読者で知られる芸人で芥川賞作家の又吉直樹もゲストとして参加した。「育てる会」の会長の岩下武彦・中央大教授は「ステンドグラスが使われるなど和洋折衷の建築様式は文化財としても価値がある。かつて住んで今も残る建物は青森の斜陽館ぐらい。保存して町づくりに生かしたい」と訴える。私が斜陽館を訪れたのは10年も前のことになる。

      ♦ われを乗せ金木駅より「メロス号」走れば津軽平野も走る

  冷蔵庫の野菜室を温めるような赤い青森の林檎、まだ1個残っている

                      10月16日  松井多絵子