日毎の糧

聖書全巻を朝ごとに1章づつ通読し、学び、黙想しそこから与えられた霊想録である。

あなたの罪を取り除かれる

2018-05-15 | Weblog
 サムエル記下12章 

  13節「ダビデはナタンに言った。『「わたしは主に罪を犯した』。ナタンはダビデに言った。『その主があなたの罪を取り除かれる。あなたは死の罰を免れる』」。(新共同訳)

  1節「主はナタンをダビデのもとに遣わされた。ナタンは来て、次のように語った。『二人の男がある町にいた。一人は豊かで、一人は貧しかった~』」ナタンの叱責」。主は預言者を通してダビデの犯した不義を暴露される。ナタンの言葉は1~4節に示される。ナタンは多くの羊や牛を持った男と、ただの一匹の雌の小羊をふところに抱いてわが娘のように養い育てている男がいた、豊かな男のもとに旅人が来た時、自分の羊を惜しんで貧しい男の小羊を取上げて客に振舞ったという例話をした。王はこれを聞いて激怒し、そんな無慈悲な男は死罪だと言った。ダビデには客観的な事柄としか捉えられなかった。激怒は王が指導者として示す正義であり律法遵守の表明である。羊の贖いに四倍の値を払うことは正当な裁定である(出エジプト21章37節)。しかし「主は生きておられる。その男は死刑だ」とダビデは何故口にしたのか(6節)。
  7節「ナタンはダビデに向かって言った。『その男はあなただ。イスラエルの神、主はこう言われる。『あなたに油を注いでイスラエルの王としたのはわたしである。わたしがあなたをサウルの手から救い出し~」。何不自由なくすべてを与えられた王であるのに、なぜ主の言葉を侮り、聖意に背くことをしたのか、ウリヤをアンモン人の剣にかけて殺し、その妻を奪って自分の妻としたとダビデに厳しく叱責した(8~9節)。「あなただ!」「あなただ!」と矢継ぎ早に糾弾される預言者の言葉は、天から石臼が彼の頭上に振り落とされた如く感じたであろう(11章21節see)。「剣はとこしえにあなたの家から去らない」10節は息子たちの権力闘争を示す預言であり(13章28~29節、18章14節)、11~12節はアブサロムの反逆(16章21~22節)の預言となっている。彼は驚愕し、自らの犯した罪が死に値することを認めて神に悔改めと赦しを願う(13節)。この罪の告白が詩51篇3~14節にある。主はウリヤの妻が産んだダビデの子を打たれ弱っていった。彼はその子のために神に願い求め、断食し引きこもり地面に横たわって夜を過ごした。長老たちは王を地面から起き上がらせようとしたが、それを望まず、彼らと共に食事をしなかった。七日目にその子は死んだ。王はそれを知り起き上がり、断食して泣くことも止めた(18~23節)。
  24節「ダビデは妻バト・シェバを慰め、彼女のところに行って床を共にした。バト・シェバは男の子を産み、ダビデはその子をソロモンと名付けた。主はその子を愛され~」。込み出し「ソロモンの誕生」。ここでは「妻バト・シェバ」となっている。「ソロモン」とは「シャーラム」(償う)の意味で、死んだ第一子の償いを指している。別に「エディドヤ(主に愛された者)」と呼ばれた(25節)。この後ヨアブはアンモン人の町ラバと戦い町を陥れた。この戦闘をダビデに報告し、これを受けてイスラエル全軍を集結させラバに出撃して戦い、これを陥れた。占領地をヨアブの名で呼ばれないためだった(26~29節)。ダビデはその王の冠を王の頭から奪い取った。この町から奪い去った戦利品はおびただしかった。アンモン人にはのこぎり、鉄のつるはし、鉄の斧を持たせて働かせ、れんが作りをさせた。それから兵士たちはダビデと共にエルサレムに凱旋した(30~31節)。