植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

落款印承ります

2021年11月23日 | 篆刻
自治会と雑事で、まともな書道・篆刻活動が大幅に制約されております。このところ雨の日が多いので、今日からしばらく創作に没頭したい、と願っております。

 篆刻に欠かせない「印材」をまたしてもヤフオクでしこたま買い入れてしまいました。その数270個!で約5万円でありました。もはや「ヤフ中」なのでしょうか?。
 オークションでまとまって出品される刻字ありの印は、古くて質のいい印材が多く、中には名人の手による名刻印や、一本数千円以上の希少価値がある印材が紛れ込んでいることもあってやめられません(笑)。いわば、外れくじなしの一本200円の宝くじを買っているようなものです。当たりはせいぜい1万円くらいですが。

 こういうお品は、印を彫れば十分に活用できるし、お金に困ればヤフオクで処分すれば何割かは回収できましょう。しかもここ3回落札した少数の印材が続けてやや期待外れであったので、その埋め合わせをしたいという、まことに浅ましい発想であります。恐らく今日明日には段ボールで3箱届くことでしょう。

 そこで、摸刻にいささか飽きたワタシは、またしても知人友人他人の印を彫ることにしました。摸刻はいかにがんばって彫っても、段ボール箱に投げ込んでお終い。それに比べて人様に提供するのは緊張感があって、創作意欲が湧き、相手の方の反応がまたやる気を呼び起こすという意味で大変重要なのです。

 縁あって書道仲間が増え、落款印が欲しいと言われる方が数人います。ワタシの腕前は怪しくても、とりあえず無料で彫りますと言えば「ダメ元」でありますから。中古印を削って彫り直すもよし、未使用品を使うのもあり、彫りやすくて見た目に奇麗な印材を選び、印面をサンドペーパーで平らにして磨きます。
 どうせ彫るなら一個も二個も大して変わらないので「姓名印(白文)」「雅印(朱文)」をペアで作成します。彫り出せば1.2時間もあれば作れるのですが、それからが意外と手間と時間がかかります。印全体を奇麗に角をとり、丸く磨きワタシの雅号や作成年月などの「側款」を入れます。印影を和紙に押捺したら、印面を含め全体をピカピカに磨きます。

 次に、沢山そろえた印入れの空き箱から、印を二個か三個が入るものを探します。これで梱包して郵便局に持ち込むのです。結局半日がかりとなりますね。そんなことは楽しくて仕方ないのです。ただの石ころだったものに字を刻み、ひとつの作品に仕上げ、誰かが書作品に息を吹き込むためにその落款印を押す、考えただけでもワクワクいたします。

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