群馬県は保守の地盤で「自民党王国」だ。
衆院議員5人、参院議員2名は全部自民党。
そしてこの群馬県から、福田赳夫・中曽根康弘・小渕恵三・福田康夫などの首相が輩出している。
ところが県都前橋市の市長選で大番狂わせが起きた。
野党系の新人小川晶氏(41歳)が4選目を目指した現職の山本龍氏(64歳)を大差で破ったのだ。
群馬県と言えば県の魅力度調査でいつも下位を低迷しているのだが。
山本一太群馬県知事は調査方法がおかしいと噛みついたが、小物ぶりを表しただけに終わったようだ。
私は伊香保や草津温泉には何度も行って、この県の魅力はよく知っている。
鍋物に入れるネギや蒟蒻は必ず群馬県産を使う。
山本龍候補は100以上の団体から推薦を受け徹底した組織選挙を展開。
いわゆるオールドファッションの戦術。
一方小川候補は県議4選の実績と若さ(41歳)を前面に出して女性層からの支持を得た。
さらには保守層の切り崩しを行ったようだ。
確かに投票率は前回より下がっているので、無党派層が動いたというより保守層がまとまりきれなかった。
山本一太知事に言わせると「山が動いた」ということになる。
やはり国民の暮らしが苦しい中での自民党の裏金作りに保守層も怒り心頭ということだ。