原発処理水について日本と中国の間、そして国内でも今のような混乱が続くのは不幸なことだ。
中国の主張は明らかに「政治的なもの」だ。
その点を割り引いても、中国上層部とのパイプがほとんどないということは「岸田外交の失敗」だろう。
岸田首相は余りにもバイデン大統領の「愛玩犬」に成り下がってしまった。
それを苦々しい表情で眺めていた習近平の顔を想像してしまう。
中国の主張は全く評価できないが、日本の説明が十分かというとそうでもない。
100%安全なものと考えるには無理がある。
BS報道1930の説明が的確だ。
原子力工学者で元内閣府原子力委員会委員長代理の鈴木達治郎氏の発言が極めて的を得ていると思う。
日本の地政学的な位置を考えた場合、アメリカべったりは得策ではない。
中国や韓国そして東南アジア諸国との間のバランスをとる必要がある。
「独立自尊の精神」を忘れた国の未来は明るいだろうか?
原発処理水の問題は今後日本が50年100年と背負っていく問題だと自覚する必要がある。
それがこの問題の本質だ。