→コンシューマソフト週間販売ランキングTop20(4gamer.net/メディアクリエイト調べ)
一応連載記事にする予定で、記事名は頭に【週間ゲーム販売本数】をつけて、後ろにその週の新作ソフトを入れて
毎回新作の動向を中心に語ろうかと思ってたんだけど、この週はGWで新作がない!
というワケで2回目にして早くも脱線、今回は3DSのお話です。
●好調とはいえない3DSの販売推移
まず、3DS本体の販売推移。比較用にPSPも並べてみた。
※すべてメディアクリエイト集計のデータです
見ての通り発売から1か月ほどは3DSが圧倒して面目躍如だったんだけど、
2か月目にあたる5~8週はPSPと拮抗。そして3か月目に入った9週目以降はPSPに大差をつけられております。
店頭でも売り切れていることが多いのはPSPのほうで、3DSはいつでも買えるという状況。
3DSの累計台数は11週目までで約98万台。任天堂の当初の出荷目標が3月末までに国内140万台
だったことを考えると、少なくとも好調とはいえない。
任天堂の岩田社長も「ゼロからのやり直し」などと発言しています。
●立ち上がりでつまづいているのはなぜか?
3DSが立ち上げに失敗したというのは時期尚早だろうけど、つまづいているのはなぜか?
自分の考えに近いのがこちらの記事。
→3DSがDSの立ち上げ時よりも売れていない理由(AllAbout/ゲーム業界ニュース)
1か月も前の記事だけど、その頃から状況は変わってません。
いや、変わる要素があと2か月は何もない。
記事にある「DSのときより売れていない」理由をまとめると・・
・発売が2010年の年末商戦に投入される予定が閑散期に延期した。
(ので、商戦期に投入したDSやPSPより立ち上がりが悪い)
・新ハードをすぐに購入してくれるようなコアユーザー向けのソフトがない。
・任天堂製品(DSやWii)はテレビCMで広くライトユーザーにアピールすることで成功してきたのに対し
今回は震災後のテレビCM自粛が響き、ライトユーザーにも訴求できなかった。
被災地での販売ロスや、「新ハードをワクワクして購入する」という気分になれないユーザーも多い。
・結果、ライトユーザーも動く年末にテレビCM等を利用してそれらユーザーに広くアピールし
コアユーザー向けソフトはないものの、ライトユーザーにninendogsを柱にして展開する・・
という計画はすべてうまくいかなくなった。
というもの。概ね納得です。
これに、以下の記事も足せばもっとしっくりくるんじゃなかろーか。
→「サード優先」の3DS、ソフト販売本数はハード1台あたり1本を割り込む。
「任天堂のソフトしか売れない」ハードにしないため、あえてサードパーティを優先したという内容の記事。
ハード同時タイトルはnintendogsのみ、その後も、自社2本目のパイロットウィングスは春休み明け直後で
3本目のスティールダイバーはGW明けと、商戦期はサードパーティに市場を譲ってるようにみえます。
そしてDSやWiiでヒットを飛ばしたブランド力のあるタイトルは、6月のゼルダまでなし。これもリメイクなんだけども。
ここまで徹底してる(ようにみえる)のは、国内だけで3000万台以上売れたDSの後継機ということで
ハード先行で売れて、サードのソフトに魅力がないとも、ハードに引っ張られて売れるという
かなりの自信があったからではなかろーか。
●ハード購入者の7割が満足
発売時期やソフト戦略、震災の影響ではなく3DSそのものに魅力がないので
つまづいているのではないか?という疑問も沸いてきます。
しかしメディアクリエイトの調査によれば、今のところ購入者の7割が満足しているとのこと。
→3DSローンチリサーチ(メディアクリエイト)
調査の数字を引用すると、総合満足率が70.9%、裸眼立体視の満足率が66.5%ということらしい。
目玉の裸眼立体視については、自分も何人かに感想を聞いてみたところ、「予想以上」という人もいれば
「期待ハズレ」という声もあり、個人差はかなり大きいんだけど、調査の数字を見る限りは悪くない印象。
初期購入者のうち、満足していないユーザーが3割もいるのはまずい、ととることもできるんだけど
初期購入者は概ね、目が肥えているコアユーザー。
その厳しい目を通り抜けて7割に支持されてるのは悪くはないのでは。
●次の施策は?
「立ち上がりにつまづいた」と書いたけど、現在は、DSを発売直後に購入したけど
今回はまだ動いていない、というコアユーザーがかなりいる状況。
DSは、発売直後からコアユーザーがある程度動いてハードが普及し、そこに「脳トレ」や「どうぶつの森」が
投入され普及が加速し、ビジネスになると踏んだサードパーティが大作を投入していった結果、
国内だけで3000万台以上を販売するに至った経緯があります。
3DSも、まずはある程度ハードを普及させないと話にならないので、
自社の有力ソフトを順次投入していくしかないのでは。
3DSの裸眼立体視をいかした「ならではのソフト」ってのも必要だけど、裸眼立体視は伝わりにくいし
すれちがい通信に至っては、ハードを所有して実際にやってみないと魅力が分からない。
DSやWiiのようにはいかないと思うんで、順番として、まずは「ある程度の普及」が必要と考えます。
特にすれちがい通信は、普及しないとすれちがいそのものができないってのもあるしねえ。
結論としては、3Dをオフにしても遜色なく遊べるマリオとかポケモンとかゼルダを早く出せ!つーことかな?
「ある程度の普及」にはそれが一番なんだけど、自分としては3D目的で買った既存ユーザーなんで
裸眼立体視を、そしてすれちがい通信をいかした革新的なソフトで早く遊びたい!というジレンマ。
【関連記事】
・【週間ゲーム販売本数】最後の約束の物語、エルシャダイ、パタポン3(2011年4月25日~5月1日)
一応連載記事にする予定で、記事名は頭に【週間ゲーム販売本数】をつけて、後ろにその週の新作ソフトを入れて
毎回新作の動向を中心に語ろうかと思ってたんだけど、この週はGWで新作がない!
というワケで2回目にして早くも脱線、今回は3DSのお話です。
●好調とはいえない3DSの販売推移
まず、3DS本体の販売推移。比較用にPSPも並べてみた。
※すべてメディアクリエイト集計のデータです
見ての通り発売から1か月ほどは3DSが圧倒して面目躍如だったんだけど、
2か月目にあたる5~8週はPSPと拮抗。そして3か月目に入った9週目以降はPSPに大差をつけられております。
店頭でも売り切れていることが多いのはPSPのほうで、3DSはいつでも買えるという状況。
3DSの累計台数は11週目までで約98万台。任天堂の当初の出荷目標が3月末までに国内140万台
だったことを考えると、少なくとも好調とはいえない。
任天堂の岩田社長も「ゼロからのやり直し」などと発言しています。
●立ち上がりでつまづいているのはなぜか?
3DSが立ち上げに失敗したというのは時期尚早だろうけど、つまづいているのはなぜか?
自分の考えに近いのがこちらの記事。
→3DSがDSの立ち上げ時よりも売れていない理由(AllAbout/ゲーム業界ニュース)
1か月も前の記事だけど、その頃から状況は変わってません。
いや、変わる要素があと2か月は何もない。
記事にある「DSのときより売れていない」理由をまとめると・・
・発売が2010年の年末商戦に投入される予定が閑散期に延期した。
(ので、商戦期に投入したDSやPSPより立ち上がりが悪い)
・新ハードをすぐに購入してくれるようなコアユーザー向けのソフトがない。
・任天堂製品(DSやWii)はテレビCMで広くライトユーザーにアピールすることで成功してきたのに対し
今回は震災後のテレビCM自粛が響き、ライトユーザーにも訴求できなかった。
被災地での販売ロスや、「新ハードをワクワクして購入する」という気分になれないユーザーも多い。
・結果、ライトユーザーも動く年末にテレビCM等を利用してそれらユーザーに広くアピールし
コアユーザー向けソフトはないものの、ライトユーザーにninendogsを柱にして展開する・・
という計画はすべてうまくいかなくなった。
というもの。概ね納得です。
これに、以下の記事も足せばもっとしっくりくるんじゃなかろーか。
→「サード優先」の3DS、ソフト販売本数はハード1台あたり1本を割り込む。
「任天堂のソフトしか売れない」ハードにしないため、あえてサードパーティを優先したという内容の記事。
ハード同時タイトルはnintendogsのみ、その後も、自社2本目のパイロットウィングスは春休み明け直後で
3本目のスティールダイバーはGW明けと、商戦期はサードパーティに市場を譲ってるようにみえます。
そしてDSやWiiでヒットを飛ばしたブランド力のあるタイトルは、6月のゼルダまでなし。これもリメイクなんだけども。
ここまで徹底してる(ようにみえる)のは、国内だけで3000万台以上売れたDSの後継機ということで
ハード先行で売れて、サードのソフトに魅力がないとも、ハードに引っ張られて売れるという
かなりの自信があったからではなかろーか。
●ハード購入者の7割が満足
発売時期やソフト戦略、震災の影響ではなく3DSそのものに魅力がないので
つまづいているのではないか?という疑問も沸いてきます。
しかしメディアクリエイトの調査によれば、今のところ購入者の7割が満足しているとのこと。
→3DSローンチリサーチ(メディアクリエイト)
調査の数字を引用すると、総合満足率が70.9%、裸眼立体視の満足率が66.5%ということらしい。
目玉の裸眼立体視については、自分も何人かに感想を聞いてみたところ、「予想以上」という人もいれば
「期待ハズレ」という声もあり、個人差はかなり大きいんだけど、調査の数字を見る限りは悪くない印象。
初期購入者のうち、満足していないユーザーが3割もいるのはまずい、ととることもできるんだけど
初期購入者は概ね、目が肥えているコアユーザー。
その厳しい目を通り抜けて7割に支持されてるのは悪くはないのでは。
●次の施策は?
「立ち上がりにつまづいた」と書いたけど、現在は、DSを発売直後に購入したけど
今回はまだ動いていない、というコアユーザーがかなりいる状況。
DSは、発売直後からコアユーザーがある程度動いてハードが普及し、そこに「脳トレ」や「どうぶつの森」が
投入され普及が加速し、ビジネスになると踏んだサードパーティが大作を投入していった結果、
国内だけで3000万台以上を販売するに至った経緯があります。
3DSも、まずはある程度ハードを普及させないと話にならないので、
自社の有力ソフトを順次投入していくしかないのでは。
3DSの裸眼立体視をいかした「ならではのソフト」ってのも必要だけど、裸眼立体視は伝わりにくいし
すれちがい通信に至っては、ハードを所有して実際にやってみないと魅力が分からない。
DSやWiiのようにはいかないと思うんで、順番として、まずは「ある程度の普及」が必要と考えます。
特にすれちがい通信は、普及しないとすれちがいそのものができないってのもあるしねえ。
結論としては、3Dをオフにしても遜色なく遊べるマリオとかポケモンとかゼルダを早く出せ!つーことかな?
「ある程度の普及」にはそれが一番なんだけど、自分としては3D目的で買った既存ユーザーなんで
裸眼立体視を、そしてすれちがい通信をいかした革新的なソフトで早く遊びたい!というジレンマ。
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・【週間ゲーム販売本数】最後の約束の物語、エルシャダイ、パタポン3(2011年4月25日~5月1日)