【週間ゲーム販売本数】「涼宮ハルヒの追想」とキャラクターゲーム

2011年05月20日 | 団長は断腸の思い
ゲームソフトの週間販売本数を追いかける記事の第3回。

→コンシューマソフト週間販売ランキングTop20(4gamer.net/メディアクリエイト調べ)

ゴールデンウィーク明けで発売されるタイトルが少ない中、新作で首位になったのは
「涼宮ハルヒの追想」(PS3版1.9万本、PSP版1.5万本)。

今さら説明の必要もない人気ラノベ原作のゲームだけど、
ここで、これまでゲーム化されたタイトルの初週販売本数を見てみよう。


※「追想」のみメディアクリエイトデータ、他はファミ通データ

プラットフォームからの視点で見ると、バンダイ系で発売された初期のPSPやPS2は強かったものの
ハードのユーザー層のミスマッチのためか、角川書店やセガから出たWii・DS版は振るわず。

今回は久々のPS系ハードで流通の期待はかなり高かったものの、ハルヒゲームの需要は
すでに消費され縮小していたためか、かなりだぶついている様子。


●原作は空前の人気、しかしゲームは・・

原作やアニメの盛り上がりがすべてなんじゃないか? って思うかもしれないけど、
一発目のPSP版はアニメの1期が終了してから1年半後に出たにも関わらず好調だったのに対し
(その後のPS2版はさらに好調)、アニメ2期直前に出たWii版や、2期中に出たDS版はぱっとしません。

そして今作「追想」は、ゲーム発売の3日後には、4年ぶりの原作「驚愕」が
ラノベ最高となる初版51万部を記録しています。
角川グループの全面バックアップも奏功した模様。

ハルヒ人気は今もない高いのに、なぜゲームは奮わないのか。
これはキャラゲー全般に言えることなんだけど、初めは「人気作品のゲーム化」として売れるんだけど
何作か出すと、「すでにあるシリーズの続編」として見られ、前作の満足度が続編の売り上げに影響してしまう。

キャラゲーがすべてダメだとか言ってるんではなくて、原作の人気が超越してればしているほど
どうしてもゲームとの差が大きくなってしまう。
カリスマの原作でカリスマのゲーム化なんて組み合わせは、そうはないだろう。


●勢いを増す「PS3版」

今回のランキングで、見逃せないのが「PS3版のほうが売れている」という点。
マニアはテレビの大画面がいい、なんてことも想像できるけど
数字だけみれば、過去に実績があるのはPSP版だし、ハードの普及台数もまったく違う。

PS3とPSP(を含む)のマルチとして、思い浮かぶのが「プロ野球スピリッツ」。
このシリーズの初週販売本数の推移を見てみよう。
ゲームの性質はまったく違うんだけど、あんまり例がないんよねえ。


※ファミ通データ

見て分かる通り、PS3版の伸びが著しいです。
初週はPS3版が上でも、最終的にはPSP版の売り上げが上になるんだけど
初週指名買いのコアユーザーの需要をPS3版が吸収していると言えそう。

プロ野球スピリッツは元々PS2のシリーズで、PS2版の需要をPS3版が吸収しているっていえば
それまでなんだけど、PS3の普及台数(約650万台)がまだPS2の3分の1程度
ということを考えると大健闘。

今回のハルヒを見ても分かるとおり、初週指名買いのコアユーザーをターゲットにしたソフトは
軸足をPSPからPS3に移してもいいときかもしれないし
PS3版単独での発売となるスパロボOGにも期待が持てそうだ。


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2011年05月20日 | 団長は断腸の思い
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