ある絵を指さして娘が言った。
「あれ、『じゅこくたいち』だよね」
「え? なんだって?」
「じゅこくたいち。あの絵だよ」
「・・・・・もしかして『受胎告知』のこと?」
「あ、それ、受胎告知」
こいつ、一生こういう奴なのかも。
息子、朝からどこへともなく出かけた。
残りの3人は朝寝坊。
午後から、夫と2人で買い物に出かける。
第一の目的はメガネ。
私はメガネを2つ持っているが、
(0.6見える日常生活用と1.2まで出る観劇用)
弱い方のメガネが、もう長年使い過ぎてボロボロ。
猫にふんづけられてフレームは歪むし、
レンズのコーティングは剥げてくるし、悲惨だった。
その日常用のメガネを、ついに新しく購入。
本屋のネーチャンから教えてもらったメガネ専門店が、
安くて、親切で、とてもよかった。
いつもメガネを買っていた某百貨店だったら、
フレームだけで4~5万、
レンズが入ったら7万ぐらいかかってしまうところが、
ブランド物のフレームに、薄いレンズでも2万円ですんだ。
すごく嬉しい。
今度は、0.8まで出るメガネにしたぞ。
ついでに老眼の検査もしてもらったら、
私は、この歳にして老眼がまだ全然なかった!
(同級生は皆、そろそろ来ているという年齢です)
嬉しいな~。
メガネの完成は1週間後。
それから、息子の希望の電気ストーブ、
娘の希望の電気毛布を買いに行く。
今年の冬は寒いので、暖房器具売り場の景気がいい。
年末に買い物に行くと、なんとなく楽しくなるね。
それから、私の自転車も購入。
こちらは、18年間乗ってボロボロになっている。
私は物もちがいいなぁ。
自転車をパクられた息子が、
そのボロボロの自転車を使っているので、
私は不自由しているのだ。
股関節の悪化で、
「歩くよりは自転車を使え」と言われていることだし、
この際、買い替えましょうという英断なのである。
買い物をすませて、軽く食事をして帰宅。
そこへちょうどジジババが来る。
息子を除いた5人で、お茶。
娘の電気毛布を一番喜んだのは、やはり猫だった。
娘が観たいと言っていたので、早起きして
「クレイジー・フォー・ユー」のチケットを取る。
なんでも観てみようという気になっているらしい。
その後、二度寝。
体調が悪かったのだが、
アホほど寝たら、少しすっきりした。
夫は休日出勤。
娘は友達と出かけ、
息子は娘と入れ違いに出かけた。
「あかねさす紫の花」と「マ・ベル・エトワール」を観る。
「あかねさす・・・」は、とてもおもしろい演出があったが、
(鎌足が中大兄を、中大兄が大海人を、大海人が額田を、
・・・と次々説得していく場面。
輪舞のようにスポットが当たって、おもしろかった)
話そのものは、なんだか半端な所で終わった。
(中大兄の即位の席で大海人が剣舞を舞う場面)
「マ・ベル・エトワール」では、
高嶺ふぶきさんが、女装(?)して出て来た!
(たぶんそう、きっとそう、自信ないけど、おそらくそう)
とても細くてきれいなのだけど、
表情や立ち方が、どことなく凛々しくて男っぽい。
ミュージカル教室のOdグリザのお友達の、
宝塚OGの方も、赤いスーツでかっこよく踊っていらした。
あの方に眉を描いてもらったんだなぁ、私。
当時、まったく宝塚を知らなかったせいで、
その凄さに気づかなくて損した、損した。
失神モノの体験だったに違いない。
郵便局に寄って用足しをしてから出勤。
今日は、きのうほど凄まじくなかったが、
なんだかんだと、やたらに忙しくて、
カバーを1枚も折れなかった。
厄介な注文やら、厄介な新規定期やらに追われて、
1日中電話をかけていたような気がする。
耳鼻科に寄る。
ノドの奥が微妙に不調、やはり風邪気味。
とにかく眠いのよ。
胃もちょっと変。
夫は忘年会、息子はバイトなので、
ちょっと解放感があり、娘と2人で外食。
昨日、宝塚のビデオ、
「あかねさす紫の花」を借りて来たのだが、
まだ、ゆっくり観る暇がない。
天智・天武・額田王のあたりの話、
「天上の虹」にハマっていた私は元々好きだ。
楽しみ。
忙しいことがわかっていたので、
少し早めに出勤したけれど、
やはり半端じゃない忙しさだった。
15日というのは、雑誌の量がすごい上に、
附録を組まなければいけない雑誌が多い。
(マタニティ物、育児物、その他いろいろ)
さらに今日は、集英社と小学館のコミックの新刊、
小学館コミック文庫の新刊まで出た。
「NANA」の新刊が出たので、一段と大変。
朝から、ぶっ飛ばして仕事したけれど、
あがりの時間(1時)には終わらなくて、
1時半まで店にいた。
(それでもやりたいこと全部は終わらなかった)
銀行でささやかなボーナスを確認。
ささやかではあっても、ありがたい。
これでようやく、マイナスの口座がプラスになった。
娘の、抑えの私立高校の受験料を払い込む。
帰宅すると、ネット古書店で購入した、
高嶺ふぶきさんの本「時計のない国」
(すでに品切れ、再版予定なし)が届いていた。
(あっ、いつのまにか『さん』が付くようになってる!)
斜めに読んでびっくり。
高嶺ふぶきさんと、汐美真帆は義理の姉妹なのだそうだ。
高嶺さんの妹と、汐美さんの兄がご夫婦だそうで。
なんとなく頭が重くて、調子悪いと思っていたが、
もしかして風邪気味なのかも。
深夜にお風呂に入っていたら、
何度か不整脈を自覚した。
午前2時半、パソコンの前にすわっていたら、
久しぶりに狭心痛あり。
10分待ったがおさまらないので、ニトロを使用。
3~4分で楽になる。
やれやれ。
ニトロを使うのが最初は怖かったが慣れた。
いつもは、水を飲む程度でおさまるんだけどね。
朝、起きたら狭心症のことはすっかり忘れていた。
いつも通り、仕事。
やたらに眠い。
「模倣犯」の文庫版、三巻まで読んでしまった。
早く、続き出てくれ。(22日に出る予定)
公休日。
息子もまだ試験休みで家にいる。
今月、試験を受けただけで、
あとは、終業式までほとんど登校しない。
それなのに1ヶ月分の授業料取られるのって、
釈然としない。
受験生の息子が昼過ぎまで寝ているのって、
ほっとけと言われても、心身ともにうざい。
「仮面のロマネスク」をくりかえし観る。
特に「肩をパンパン」のシーンは念入りに。
息子が午後になって起きてきて、
学校の生徒ホールへ勉強しに行くと言う。
けっこうなことだと思ったら、
わりとすぐに帰って来てしまい、
あとはマンガを読んでいる。
forthedayさんのブログにあった
「思ったとおりにはならないが、やったとおりにはなる」
という言葉に、激しく共感。
これを息子に叩きつけてやりたい。
知らないよ、高校卒業したらもう勝手にしてよ。
大学落ちたら、養わないからね。
うざいよ~、うざいよ~と思いながら昼寝。
彼に惹かれつつも必死で抵抗する貞淑な人妻を、
落とそうとして追い詰めるヴァルモン。
そこの場面がたまらなく、ヤらしくて素敵。
(本屋のネーチャンに見せたらゲラゲラ笑った)
「お願いです、私をお救いください!
どうぞ私をお放しください!」
そう懇願しながら彼女は、
彼の足にすがりついている。
彼女から離れようとしたが、足にまとわりつく彼女のせいで、
動けないことに気づいたヴァルモン、
いやらしくニヤリと笑い(これがなんとも言えない)、
彼女の肩を、軽くパンパンと叩く。
叩くというより、合図している感じ。
これが、合気道における畳をパン! とする
「まいった、降参」の動作に相通ずる。
「もう、ダメ」に近いヤらしさが、めちゃくちゃ色っぽい。
ヴァルモンの合図は、「もうダメ」ではなくて、
「放してくれと口では言いながら、
僕にしがみつき、放してくれないのは貴女の方ですよ」
というニュアンスの合図。
ものすごく意地悪な目をしているのよ、これが。
彼女は、身の置き所がないほど恥じ入るし、
彼は、してやったりの気分。
誰にどう説明しても、あまりわかってもらえないのだが、
このヤらしい「ニヤリ」と、「肩をパンパン」が、
私の心の琴線に触れた。
この二つのしぐさだけで、高嶺ふぶきに悩殺された。
こんなにいい表情しているのに、
きっと実際の舞台では、見えない人がほとんどだろう。
人間には、いろんな物に惹かれる部分があるね。
自分の中に、まだこういう物が残っていたとは。
しかし所詮、幽霊への思慕なのだ。
実態が残っていないのは承知の上で、
女優・高嶺ふぶきの出る舞台のチケットを
発作的に取ってしまった。
本当にもう、どうしてくれる。
蛇足。
長年大好きだった慎吾くんは、
竹ノ塚歌劇団では、小鳩ふぶきを演じている。
胸に何か詰まっているので吐き出したい。
「エリザベート」(宝塚雪組版)をくりかえし見て、
8割がた轟悠のルイジ・ルキーニに、
気持ち悪いと反発しつつ惹かれてしまった。
残りの2割は、高嶺ふぶきのフランツ・ヨーゼフ皇帝の、
なにげないしぐさに、ふらふら惹かれた。
勢いで「仮面のロマネスク」を見て、
高嶺ふぶきのヴァルモンに完全にやられた。
こちらの轟悠は、きれいなだけのおもしろくない男で、
何もひっかからなかった。
宝塚に詳しい人によると、
轟悠は伝説のルイジ・ルキーニで、
高嶺ふぶきのヴァルモン子爵も評価が高いらしい。
(M叔母によると、彼女はインパクトが弱いとのこと)
私は何も知らずに定石通りにハマったのだ。
ものすごく単純な頭脳構造をしているから。
しかし、これには時差がある。
私が観ているDVDやビデオは何年も前のものであり、
高嶺ふぶきは、すでに宝塚にはいない。
幽霊のファンになったようなものである。
実在する高嶺ふぶきの舞台を観るチャンスはあっても、
それは、女優の舞台なのだな。
たぶん私が宝塚について、詳しくなるような事態は、
これから先も起こりえないだろうし、
舞台を観に行くことも、まずないだろう。
だから、四季の光枝さんや芝さんを好きというのとは違い、
さらにワンクッションもツークッションも、
置いた感じの「好き」。
自分にとって夫や恋人がLv1の距離だとしたら、
(恋人いないけどね)
光枝さん、芝さん、石丸さん、藤原大ちゃんはLv2の距離。
慎吾くんや、藤原竜也はLv3。
Lv4以上の大きな距離に、
さらに時間軸的な距離も加わったはるか遠くで、
高嶺ふぶきを好きになりました。
敬称がつかないのは、その距離の証明であります。
実在の人物というよりは、マンガの登場人物に近いかも。
以上のような前提の元に、
「仮面のロマネスク」のヴァルモン子爵について、
改めて書きたいと思っています。
まさか、このようなことになろうとは。
「エリザベート」を発表会作品に選んだ北川先生、
DVDを貸してくださったOGさんのおかげです。
(どうしてくれるのよ、と恨みたい気持ちも少し~)
でも幽霊を好きになるのは、なんだか切ない~。
ミュージカル教室のAkkoさんと一緒に、
日生劇場へ「ジキル&ハイド」を観に行く。
Akkoさんのご主人が急なお仕事で行けなくなり、
代理にハイッと立候補したのである。
北川先生が歌唱指導をしていらっしゃるし、
ぜひ観てみたいと思っていたのよ~。
日生劇場なんて20年ぶりだよ。
ライティングにすごく凝った舞台だった。
開演前にも客電が点かず、
客席側に向けたライトが点いていたのも
演出なのだろう。
鹿賀さんは凄まじい変貌ぶりを楽しんでいるようだった。
ジキルとハイドの闘いの場面でも、
ライティングが大活躍。
マルシアの舞台を初めて観たが、
かなり色っぽいのね。
青年座出身の石川禅さんがよかった。
惜しむらくは急な代役のS・R嬢。
かわいそうなぐらい芝居ができない。
もうちょっとうまかったら、もっとラストが生きるのに。
おもしろかった。
Akkoさん、ありがとうございました。
娘、塾のテスト。
夫、休日出勤。
息子、いずこへともなく消える。
私は洗濯しながら、
自分の個人スペースに散らかりまくった本の整理。
「よし、この本、処分しよう」と思うと、
「その前にもう1回読んで・・・」と思うので、
なんだかはかどらない。
借りてきた宝塚のビデオ、
「仮面のロマネスク」をもう一度じっくり観てみる。
一昨日は、あまりおもしろくないと思ったが、
落ち着いて見ると、
すごくいやらしい男が出て来て、人妻を誘惑したり、
ごく自然に、お姫さま抱っこをしたりするので、
思わず感心して見入ってしまった。
なぜ、あんなに軽々抱いて歩けるのだろう。
お姫さま抱っこをした男役の人の名前を検索して、
公式サイトに行ってみたら、
髪の長い、色っぽい女性になっていたので愕然とした。
宝塚には、こういうおもしろさがあるのだな。
そのうち娘が帰宅。
2人で実家へ行く。
娘は、ジージの脚をマッサージして5千円GET。
(私も片足手伝ったのに~)
ジージが携帯で息子を呼び出し、
家の近所で、5人でお蕎麦を食べる。
なんだかんだと食べ過ぎた。
浜松町のブックストア談で、
「ダーリンは外国人」のトニー・ラズロさんが、
出版記念のサイン会をするという。
私は仕事が終わってから、
ネーチャンと一緒にわざわざサイン会に出かけた。
ユニコちゃんも、店長も、
(それぞれが別々に)
「トニーさんによろしく言ってください」と言う。
言いません。
言うわけないじゃん。
あんたら、バカでしょ。
2人して別々に同じギャグ言わないでよ。
KUMIさん!
浜松町のブックストア談に、無事たどり着いたよ。
どうもありがとう!
トニーの本「幸せを栽培する方法」を買って、
それと一緒に整理券をもらう。
時間までそのへんで夕食。
それから並ぶ。
ネーチャンいわく、私は興奮して舞い上がって、
しゃべり通しにしゃべっていたそうだ。
「静かにしてよ」と言うと傷つくだろうと思い、
「落ち着いて」と言ったんだって。
私は私で、「落ち着いて」と言われたので、
自分が浮き足立っていることに気づき、
(また、そういう人間が傍から見る者には、
とても恥ずかしいということも理解できるので)
それからは、なんとか平常心に戻ろうと
努力していたつもりだったのだが、
「全然、冷静じゃなかった」とネーチャンは言う。
トニーだけでなく、大きくて、品揃えが豊富な本屋に
感激して興奮していたんだと思う。
トニーは、ニコッといい人光線を放出し、
「こんばんは」と微笑んだ後で、
サインをしてくれた。
本当にやさしくて、いい人っぽい人だ。
たとえ寝起きの第一声に、
「スキナーって科学者知ってる?」
などと話しかけてくる人であっても、
こういうダーリンっていいなぁと思う。
あまりに興奮したので疲れた。
帰宅してみたら、niftyのトラブルで、
自分のHP(本家)に入れなくなっていた。
いまだに入れない。
ミュージカルの教室の日。
今日は「愛と死の輪舞」のレッスンに入った。
どのキーで歌わせるか、先生が悩んでいる。
宝塚キーは低いわ~。
でも、この低い音を歌っていて思い出した。
「道遠からん」のイワを演った時に、
ひどい風邪で声がまったく出なくなったことがある。
その時に、
普段よりもっと深く、低い位置(どこかはわからん)から、
響かせるように発声すると、
声が出ない時でも、普段とは違う声が出ることを
発見していたのだ。
その発見を思い出した。
あれをやれば、低い音でも歌えるかもしれない。
(そのかわり高い音にはたぶん通用しない)
お風邪やら、私用やらで欠席者が多く寂しい。
でも新しいお仲間も入った。
数人でお茶。
その後、娘の中学へ直行。
なんと、下がるだろうと予想していた娘の内申が、
2つあがっていた!
(この時期に3つも下がるという衝撃的な体験を
3年前にさせてくれたヤツがいるからな~)
これで、併願推薦も余裕で決まった。
帰りにTSUTAYAに寄って、
ちょっと宝塚のビデオを借りてみた。
・・・・・でも、やっぱりあんまりおもしろくない。
久しぶりに整体に寄って帰宅。
ちょっと前から調子が悪かったMP3だが、
ついに修理に出すことになった。
カスタマーサポートセンターと、
4往復ぐらいメールのやりとりをし、
結局、何をやってもダメだということになったのだ。
修理に出すために、
修理依頼書というものをダウンロードして詳しく記入する。
書いているうちに、なんだか永遠の別れのような気がして
悲しくなってくる。
どうしてこの子とは、こう不運が続くのだろう。
初代は買って1ヶ月もしないうちに紛失。
二代目は買って3ヶ月ちょっとでこうだもん。
どうか無事に帰って来てね。
「エリザベート」今日も2回観た。
CDを聴くより、舞台中継を観た方が、
メロディは耳に残るね。