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2/28投稿 二卵性双生児、 16話 バケツは埋めた
岡 龍尾は先輩で一番親しい村田さんに相談してみた。
村田さん、友達の家にバケツ跡がありましてね、そのバケツの中に
人間の皮膚片がついてまして、バケツの臭いが死体臭で・・・・・・
岡の説明に村田さんはバラバラだな、
エっと岡は村田さんの顔を見た。、
バラバラですか?
うん、お前の説明。
あーそっち。
どう説明したらいいかわからなくて・・・・・
岡がうつむいた。
どこのうちだ?
友達が下宿しているうちです。
台所の床と玄関先に落ちないバケツみたい跡があって
友達にきかれたんです。
それで見に行ったんですが、シンク下の戸だなにあったバケツの臭いが
死体臭で、中にこの破片があって。
と、岡はシャーレの中に小さいゴミみたい茶の破片を見せた。
村田はその臭いをチラっと嗅いで死体だと言った。
バケツに遺体は入れませんよね・・・・確認したい岡だった。
しかもシンク下にあったバケツ。
そのころ宗太もあれを処分しないと思っていた。
宗太は虹子が外出するのを待っていた。
火曜日は虹子の外出時間が長い、宗太は庭掃除をすることにした。
庭の枯草をホウキで掃き集めた。
庭の隅の何本かある木々の下にまず穴を掘った。
それからシンク下から、宗太の知らない間に世間で問題にされつつあった
バケツを持ってくると
穴の中に入れ上からかき集めた枯葉を入れ、さらに土をかぶせた。
家の方から見ると木々の陰になって穴を掘ったとか、何か埋めたとか
まったく見えなかった。
台所に戻るとシンク下の扉を開け、中に入れたものを全部出した。
掃除機をかけてから拭き掃除をした。
そして使わない食器なんかのダンボールの箱を自分の部屋から
持ってくるとをシンク下に詰めた。
ダンボールの見えるほうに食器、漫画本とか書いておいた。
岡の先輩の村田さんは同僚の刑事に話していた。
刑事は藤村宗太を調べてみるよと言った。
藤村宗太に犯罪歴はなかった。
6年前に住所の家を購入している。
購入者の名前は宗太の他に宗一郎とある。
戸籍で2人が双子の兄弟だと確認できた。
宗太の家は前が道路で三方は隣の家だった。
堺は120cmくらいの低いコンクリの塀で、三方の隣家も同じような塀があった。
塀と塀の間は歩けるスペースはなかった。
共同の塀ではなく、それぞれが敷地の内側にコンクリ塀を建てていた。
4軒とも似たような造りだった。
双子だったので、封筒を2枚用意し、中には同じイベントのチラシを入れた。
郵便局のスタンプにして発送した。
その郵便物を受け取ったのは虹子だった。
虹子は毎回出入りするごとに郵便受けをチェックするのが習慣だった。
そのチラシは虹子にも来ていた。
ただ虹子に送ったのはイベント会社だったけど。
虹子は宗太と宗一郎の封筒を台所にテーブルに置いておいた。
宗太は虹子が帰宅したなと部屋で思った。
それから虹子が着替えで自分の部屋に入ってから台所に行った。
そして2通の封筒をみつけた。
宗一郎に封筒が着ているのを見て、たちまち警戒心が起こった。
ためらうことなく両方とも開封した。
同じイベントのチラシだった。
消印は郵便局だ。
そこに虹子は彼女のチラシを見ながら台所に来た。
宗太はすぐ気がついた。
それ行くの?と聞いてみた。
行くつもり。
虹子は封筒とチラシをテーブルに置いて、お湯をかけて
冷蔵庫からジュースを出した。
封筒、封筒の差出人が違うと宗太は思った。
虹子の封筒にはイベント会社の広告がド派手にスタンプで押されていた。
宗太は2通の封筒をひとまず部屋に置いて来た。
机の引出しに入れてから台所に戻った。
そして虹子の残ったお湯でコーヒーを作るとレンジに冷凍の海鮮リゾットを入れた。
そのイベントいくらするの?と聞いた。
入場料は2000円だけど、中のイベントの料金はプラスよ。
じゃ、俺が払うから2枚、2人分申し込んでおいてよ。
宗太が行きたい!! と虹子の顔がパッと輝いた。
宗太は海鮮リゾットをもくもくと食べた。
午前中の労働で空腹だった。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::
二卵性双生児 17話 宗一郎と肉ジャガ
宗太は開封されても差支えないプリントを封筒に入れ、横書きに住所と
宗一郎の名前を書いた。
そしてわざわざ羽田近くまでドライブすると適当な郵便ポストに投函した。
手袋をするのを忘れていなかった。
その数日後に母親宛てに送ってほしい本のタイトルを書いたハガキを送った。
それは宗一郎の本だったので、母親は宗一郎宛てにその本を送った。
宗太の部屋には机が迎え合わせに2つあった。
片方は宗一郎の机だった。
長いこと開けてなかったけど、宗太は手袋をすると
中をチェックしてみた。
宗一郎も文具の引出しがあった。
未開封の封筒の他にバラになった封筒が数枚、ハガキ、切手の袋もあった。
数日後虹子は郵便受けに宗太に宛てた手紙を見つけた。
台所に宗太がいたので、ハイ、手紙と渡した。
宗太は裏を返して、宗一郎だと言った。
急いで開封する宗太を見ていて、虹子はよかったと思った。
でも宗一郎の名前はなかったと思ったけどと虹子が思った。
虹子は買ってきたものをテーブルに並べた。
牛乳、ヨーグルト、食パン、クッキー、 豚肉、卵
それから豚肉を残して、冷蔵庫に入れた。
冷蔵庫から玉ねぎとニンジンを出した。
あ、と大きい声を出した。
宗太は眉を寄せて、何、何をやったのと聞いた。
肉じゃがやろうと思ったのに、ジャガイモがない!
いいよ、ジャガイモなんて、宗太はもう虹子の肉じゃがを食べるつもりで
そう言った。
ジャガイモのない肉じゃがは悪くなかった。
虹子はたっぷり肉を入れた。
その肉とタマネギを飯の上に置いて、宗太は美味しそうに食べた。
今までの料理で一番の成功じゃないと虹子を褒めた。
食事中も手紙がテーブルの上にあった。
虹子は宗一郎さん、お元気、ブラジルから帰ったの?と聞いた。
宗太は虹子がブラジルのことを覚えていたのに少々驚いた。
ブラジルなんかに行ってなかったよ。
この家の半分を僕に売りたいらしい。
彼と半々で買ったからね。
これからネゴするよ。
チラっと手紙を見ると裏側に一が見えた。
それが宗一郎の封筒の書き方なんだと虹子は思った。
もう一回肉じゃが食べたいと宗太が言った。
虹子がムッとして、じゃ、材料費出してと言った。
俺が材料を買ってくるよ。
それじゃ、ジャガイモも買ってね。
やっぱりジャガイモはあったほうがいいわ。
宗太は翌日、量的には倍の肉ジャガの材料を買ってきた。
肉は豚肉と牛肉が用意されていた。
虹子は岡とバイト先の側のカッフェで会った。
宗一郎さんの手紙が来たわ。
ブラジルなんかに行ってなかったって。
それにお母さんからも宗一郎さん宛てに何か送ってきたし。
でもそれは宗一郎さんが生きていることにはならない。
虹子さんは宗一郎さんに会ったことあるの?
ないわ。
あのシンク下のバケツには死体を入れてあった。
鑑識の先輩もそう言った。
ね、彼の血液型聞き出せる?
虹子は考えていたけど、やってみるわと言った。
それからコンビニに戻ると血液型占いの出ている女性用の週刊誌を買った。
帰宅すると、台所のテーブルでコーヒーカップを前に
じっくり今週の血液型占いをやり始めた。
虹子はB型だった。
頭のところを読み始めたばかりの時に宗太が台所に来た。
宗太は虹子の後ろから開いたページを見た。
そしてそんなの当たらないよと言って、自分の席に座った。
星占いより当たるって読んだことがあるわ。
宗太は何型?
今週合う男性はO型なんだって。
恋占いよ。
そりゃ残念だね、俺はA型。 日本人に一番多い血液型だ。
虹子がコーヒーを飲むために雑誌を置くと宗太がそれをとってページ
をめくった。そしてこの夏に流行る水着のページを広げた。
こんなに虹子に似合うんじゃないと黒のビキニを虹子に見せた。
いやらし、そういうの着せたいんだ。
そうだ、この夏に海に行こうよ。と宗太が言った。
時間が取れれば。 バイトに夏休みはないわ。
玄関のブザーが鳴った。
宗太が出て行った。
郵便局だった。
書留の知らせだった。
宗太はそれを持って自分の部屋に行ってしまった。
でも5分も経たないうちに台所に来ると
俺の小説、採用になったと虹子に言った。
穴の中に入れ上からかき集めた枯葉を入れ、さらに土をかぶせた。
家の方から見ると木々の陰になって穴を掘ったとか、何か埋めたとか
まったく見えなかった。
台所に戻るとシンク下の扉を開け、中に入れたものを全部出した。
掃除機をかけてから拭き掃除をした。
そして使わない食器なんかのダンボールの箱を自分の部屋から
持ってくるとをシンク下に詰めた。
ダンボールの見えるほうに食器、漫画本とか書いておいた。
岡の先輩の村田さんは同僚の刑事に話していた。
刑事は藤村宗太を調べてみるよと言った。
藤村宗太に犯罪歴はなかった。
6年前に住所の家を購入している。
購入者の名前は宗太の他に宗一郎とある。
戸籍で2人が双子の兄弟だと確認できた。
宗太の家は前が道路で三方は隣の家だった。
堺は120cmくらいの低いコンクリの塀で、三方の隣家も同じような塀があった。
塀と塀の間は歩けるスペースはなかった。
共同の塀ではなく、それぞれが敷地の内側にコンクリ塀を建てていた。
4軒とも似たような造りだった。
双子だったので、封筒を2枚用意し、中には同じイベントのチラシを入れた。
郵便局のスタンプにして発送した。
その郵便物を受け取ったのは虹子だった。
虹子は毎回出入りするごとに郵便受けをチェックするのが習慣だった。
そのチラシは虹子にも来ていた。
ただ虹子に送ったのはイベント会社だったけど。
虹子は宗太と宗一郎の封筒を台所にテーブルに置いておいた。
宗太は虹子が帰宅したなと部屋で思った。
それから虹子が着替えで自分の部屋に入ってから台所に行った。
そして2通の封筒をみつけた。
宗一郎に封筒が着ているのを見て、たちまち警戒心が起こった。
ためらうことなく両方とも開封した。
同じイベントのチラシだった。
消印は郵便局だ。
そこに虹子は彼女のチラシを見ながら台所に来た。
宗太はすぐ気がついた。
それ行くの?と聞いてみた。
行くつもり。
虹子は封筒とチラシをテーブルに置いて、お湯をかけて
冷蔵庫からジュースを出した。
封筒、封筒の差出人が違うと宗太は思った。
虹子の封筒にはイベント会社の広告がド派手にスタンプで押されていた。
宗太は2通の封筒をひとまず部屋に置いて来た。
机の引出しに入れてから台所に戻った。
そして虹子の残ったお湯でコーヒーを作るとレンジに冷凍の海鮮リゾットを入れた。
そのイベントいくらするの?と聞いた。
入場料は2000円だけど、中のイベントの料金はプラスよ。
じゃ、俺が払うから2枚、2人分申し込んでおいてよ。
宗太が行きたい!! と虹子の顔がパッと輝いた。
宗太は海鮮リゾットをもくもくと食べた。
午前中の労働で空腹だった。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::
二卵性双生児 17話 宗一郎と肉ジャガ
宗太は開封されても差支えないプリントを封筒に入れ、横書きに住所と
宗一郎の名前を書いた。
そしてわざわざ羽田近くまでドライブすると適当な郵便ポストに投函した。
手袋をするのを忘れていなかった。
その数日後に母親宛てに送ってほしい本のタイトルを書いたハガキを送った。
それは宗一郎の本だったので、母親は宗一郎宛てにその本を送った。
宗太の部屋には机が迎え合わせに2つあった。
片方は宗一郎の机だった。
長いこと開けてなかったけど、宗太は手袋をすると
中をチェックしてみた。
宗一郎も文具の引出しがあった。
未開封の封筒の他にバラになった封筒が数枚、ハガキ、切手の袋もあった。
数日後虹子は郵便受けに宗太に宛てた手紙を見つけた。
台所に宗太がいたので、ハイ、手紙と渡した。
宗太は裏を返して、宗一郎だと言った。
急いで開封する宗太を見ていて、虹子はよかったと思った。
でも宗一郎の名前はなかったと思ったけどと虹子が思った。
虹子は買ってきたものをテーブルに並べた。
牛乳、ヨーグルト、食パン、クッキー、 豚肉、卵
それから豚肉を残して、冷蔵庫に入れた。
冷蔵庫から玉ねぎとニンジンを出した。
あ、と大きい声を出した。
宗太は眉を寄せて、何、何をやったのと聞いた。
肉じゃがやろうと思ったのに、ジャガイモがない!
いいよ、ジャガイモなんて、宗太はもう虹子の肉じゃがを食べるつもりで
そう言った。
ジャガイモのない肉じゃがは悪くなかった。
虹子はたっぷり肉を入れた。
その肉とタマネギを飯の上に置いて、宗太は美味しそうに食べた。
今までの料理で一番の成功じゃないと虹子を褒めた。
食事中も手紙がテーブルの上にあった。
虹子は宗一郎さん、お元気、ブラジルから帰ったの?と聞いた。
宗太は虹子がブラジルのことを覚えていたのに少々驚いた。
ブラジルなんかに行ってなかったよ。
この家の半分を僕に売りたいらしい。
彼と半々で買ったからね。
これからネゴするよ。
チラっと手紙を見ると裏側に一が見えた。
それが宗一郎の封筒の書き方なんだと虹子は思った。
もう一回肉じゃが食べたいと宗太が言った。
虹子がムッとして、じゃ、材料費出してと言った。
俺が材料を買ってくるよ。
それじゃ、ジャガイモも買ってね。
やっぱりジャガイモはあったほうがいいわ。
宗太は翌日、量的には倍の肉ジャガの材料を買ってきた。
肉は豚肉と牛肉が用意されていた。
虹子は岡とバイト先の側のカッフェで会った。
宗一郎さんの手紙が来たわ。
ブラジルなんかに行ってなかったって。
それにお母さんからも宗一郎さん宛てに何か送ってきたし。
でもそれは宗一郎さんが生きていることにはならない。
虹子さんは宗一郎さんに会ったことあるの?
ないわ。
あのシンク下のバケツには死体を入れてあった。
鑑識の先輩もそう言った。
ね、彼の血液型聞き出せる?
虹子は考えていたけど、やってみるわと言った。
それからコンビニに戻ると血液型占いの出ている女性用の週刊誌を買った。
帰宅すると、台所のテーブルでコーヒーカップを前に
じっくり今週の血液型占いをやり始めた。
虹子はB型だった。
頭のところを読み始めたばかりの時に宗太が台所に来た。
宗太は虹子の後ろから開いたページを見た。
そしてそんなの当たらないよと言って、自分の席に座った。
星占いより当たるって読んだことがあるわ。
宗太は何型?
今週合う男性はO型なんだって。
恋占いよ。
そりゃ残念だね、俺はA型。 日本人に一番多い血液型だ。
虹子がコーヒーを飲むために雑誌を置くと宗太がそれをとってページ
をめくった。そしてこの夏に流行る水着のページを広げた。
こんなに虹子に似合うんじゃないと黒のビキニを虹子に見せた。
いやらし、そういうの着せたいんだ。
そうだ、この夏に海に行こうよ。と宗太が言った。
時間が取れれば。 バイトに夏休みはないわ。
玄関のブザーが鳴った。
宗太が出て行った。
郵便局だった。
書留の知らせだった。
宗太はそれを持って自分の部屋に行ってしまった。
でも5分も経たないうちに台所に来ると
俺の小説、採用になったと虹子に言った。
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