新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
ミクロネシアでは、新年から昼夜を問わず、金属音や車のクラクションで音を奏でながら、Happy New Year!の歌声をどこにいても聞くことができます。その楽しそうな人たちを眺めながら、幸せな気分に浸ることができました。
それでは先月を振り返っていきたいと思います。
サンゴのクリスマスツリー@ジープ島
1.平成24年12月の活動
先月の初めに1週間ほど、チュークに来て以降初めて日本に一時帰国をしていました。今回の大きな目的は、10月に産まれた姉の第二子に会うことと、現職参加として送りだしてくれた職場に挨拶に行くこと。
久々に帰った日本では、自動で水がでる蛇口やパネルで買う電車の切符など、チュークではあり得ないあまりの先進的な技術に戸惑う私。こんなはずで!はと思うほど、やはり私は原始人化していました。。。
ともあれおいしい食事にありつき、家族・友人・同僚と会うことができ、大いにリフレッシュしてチュークに戻ってくることができました。このタイミングで一度帰国して本当に良かったです。(詳しくは「1年5カ月ぶりの日本」)
チュークではクリスマスと新年の前後は休日となるため、働いた日数が少ない1か月となりましたが、そんな中でもいくつか活動しました。
まず、不適切な処理がなされていた医療ごみについて「クリスマスまでに改善する」と以前に回答してくれた病院を約1カ月ぶりに再度訪問してきました。改善はまだなされておらず約束通りとはいきませんでしたが、分別用のごみ箱を発注していたなど、前進が見られます。
また嬉しかったのがごみ収集を担う公共事業局。スタッフ間でのコミュニケーション不足が見られたことから先月提案した朝礼を、私がいない間にチーフが中心となってやっていたのです。日本ではやって当然の朝礼ですが、こうした小さな積み重ねを出来るよう、今後もフォローしていきます。
そして、クリスマス前の土曜日に行われたロータリークラブ主催のクリスマスパレード。私たちも急遽参加することが決まり、大がかりの作業となりましたが、前日にごみ収集車にやしの葉をかぶせ、かき集めた空き缶で「メリークリスマス」の文字を飾り付けました。
当日は、約10団体が参加し、それぞれ思いのままに飾り付けた車の上から、飴玉などを道ばたにいる人たちに対して「メリークリスマス!」と声をかけながらばらまきます。必死になって拾い集めている人たちもおり、みんなの笑顔が見られてほっこり幸せな気分になれる素敵なイベントでした。(詳しくは「Christmas parade」)
2.ホーンコレクションの評価
現在ウェノ島に広げているホーンコレクションですが、スタートしてから6ヶ月が経過したこのタイミングで、住民に評価してもらうためのアンケート調査を行いました。
この調査は4月に行った予備調査と同様、地元のNGOが一軒一軒インタビュー形式で歩いて回ってくれました。時間と労力がかなり必要となるこの調査に今回も協力してくれたNGOには心より感謝。持つべきものはパートナーです。
そうして、23軒から得られた結果として、9割近い世帯が日常的にホーンコレクションに参加し、収集する時間帯や頻度、収集スタッフの態度・振る舞いなども含め、全体的にホーンコレクションに対して満足している方がほとんどといった回答をいただきました。
一番嬉しかったのが、「ホーンコレクションのためにいくらかお金を払っても良い」という世帯が95%もいたこと。収集費用の徴収に関する質問は聞きづらいところでしたが、この結果はホーンコレクションへの満足度を正直に表してくれているのだと感じています。
また、今後最も取り組みたい活動として、74%の世帯が「空き缶のリサイクル」と回答していたことから、これを後押しするよう取り組んでいく必要があることも明らかになりました。(詳しくは「住民によるホーンコレクションの評価」)
3.この1年を振り返って
前半は、5月に寄贈された2台のごみ収集車を活用するために、JICA専門家と共に考案したホーンコレクションを実施することが2月に決まってからは、NGOや短期大学との連携、公共事業局への説明、パイロットエリアでの予備調査、住民への説明等、とにかく駆け抜けた半年でした。
ごみ収集エリアの拡大という大きなプロジェクト。しかもホーンコレクションでは住民の協力が不可欠。私の配属先だけでは到底やり切れないため、パートナー探しに走り回りました。私自身、語学には依然として苦手意識を持っていましたが、そんなことは言っていられません。とにかく体当たりでぶつかり、自分の想いを自分の言葉で伝えていったのが功を奏したのだと思います。
その甲斐もあって、6月にはホーンコレクションが無事スタート。ごみ収集車にも頻繁に同乗し、住民の感触を実際につかんできました。
後半は、このホーンコレクションを継続・拡大していくための活動。ホーンコレクションの課題を探りながら改善していきつつ、新たな収集地域の鍵となる人を探し出し、コミュニティを巻き込んでいきました。途中、なかなか思うように進まなくて活動が停滞してしまう時期もありましたが、そんな時こそごみ収集を通して現場に出て、住民からいただく「ありがとう」の言葉と笑顔に何度も励まされました。
ウェノ島には12の村があり、現在収集を行えているのは3つの村。このプロジェクトの目標である「島の半分の世帯のごみ収集を行う」ためには、私がチュークにいられる残り半年の期間で単純に考えるとさらに3つの村に拡大する必要があります。これを達成しつつ、彼らだけでその後もごみ収集を継続していけるようにサポートしていくことが今年の目標です。
半年後、胸を張って笑顔で日本に帰れるよう、一日一日を大切にしていきます。愛くるしいチュークの人たちとともに。
ジープ島からの夕陽(初日の出ではありませんw)
平成23年度1次隊チューク州 前川健一
ミクロネシアでは、新年から昼夜を問わず、金属音や車のクラクションで音を奏でながら、Happy New Year!の歌声をどこにいても聞くことができます。その楽しそうな人たちを眺めながら、幸せな気分に浸ることができました。
それでは先月を振り返っていきたいと思います。
サンゴのクリスマスツリー@ジープ島
1.平成24年12月の活動
先月の初めに1週間ほど、チュークに来て以降初めて日本に一時帰国をしていました。今回の大きな目的は、10月に産まれた姉の第二子に会うことと、現職参加として送りだしてくれた職場に挨拶に行くこと。
久々に帰った日本では、自動で水がでる蛇口やパネルで買う電車の切符など、チュークではあり得ないあまりの先進的な技術に戸惑う私。こんなはずで!はと思うほど、やはり私は原始人化していました。。。
ともあれおいしい食事にありつき、家族・友人・同僚と会うことができ、大いにリフレッシュしてチュークに戻ってくることができました。このタイミングで一度帰国して本当に良かったです。(詳しくは「1年5カ月ぶりの日本」)
チュークではクリスマスと新年の前後は休日となるため、働いた日数が少ない1か月となりましたが、そんな中でもいくつか活動しました。
まず、不適切な処理がなされていた医療ごみについて「クリスマスまでに改善する」と以前に回答してくれた病院を約1カ月ぶりに再度訪問してきました。改善はまだなされておらず約束通りとはいきませんでしたが、分別用のごみ箱を発注していたなど、前進が見られます。
また嬉しかったのがごみ収集を担う公共事業局。スタッフ間でのコミュニケーション不足が見られたことから先月提案した朝礼を、私がいない間にチーフが中心となってやっていたのです。日本ではやって当然の朝礼ですが、こうした小さな積み重ねを出来るよう、今後もフォローしていきます。
そして、クリスマス前の土曜日に行われたロータリークラブ主催のクリスマスパレード。私たちも急遽参加することが決まり、大がかりの作業となりましたが、前日にごみ収集車にやしの葉をかぶせ、かき集めた空き缶で「メリークリスマス」の文字を飾り付けました。
当日は、約10団体が参加し、それぞれ思いのままに飾り付けた車の上から、飴玉などを道ばたにいる人たちに対して「メリークリスマス!」と声をかけながらばらまきます。必死になって拾い集めている人たちもおり、みんなの笑顔が見られてほっこり幸せな気分になれる素敵なイベントでした。(詳しくは「Christmas parade」)
2.ホーンコレクションの評価
現在ウェノ島に広げているホーンコレクションですが、スタートしてから6ヶ月が経過したこのタイミングで、住民に評価してもらうためのアンケート調査を行いました。
この調査は4月に行った予備調査と同様、地元のNGOが一軒一軒インタビュー形式で歩いて回ってくれました。時間と労力がかなり必要となるこの調査に今回も協力してくれたNGOには心より感謝。持つべきものはパートナーです。
そうして、23軒から得られた結果として、9割近い世帯が日常的にホーンコレクションに参加し、収集する時間帯や頻度、収集スタッフの態度・振る舞いなども含め、全体的にホーンコレクションに対して満足している方がほとんどといった回答をいただきました。
一番嬉しかったのが、「ホーンコレクションのためにいくらかお金を払っても良い」という世帯が95%もいたこと。収集費用の徴収に関する質問は聞きづらいところでしたが、この結果はホーンコレクションへの満足度を正直に表してくれているのだと感じています。
また、今後最も取り組みたい活動として、74%の世帯が「空き缶のリサイクル」と回答していたことから、これを後押しするよう取り組んでいく必要があることも明らかになりました。(詳しくは「住民によるホーンコレクションの評価」)
3.この1年を振り返って
前半は、5月に寄贈された2台のごみ収集車を活用するために、JICA専門家と共に考案したホーンコレクションを実施することが2月に決まってからは、NGOや短期大学との連携、公共事業局への説明、パイロットエリアでの予備調査、住民への説明等、とにかく駆け抜けた半年でした。
ごみ収集エリアの拡大という大きなプロジェクト。しかもホーンコレクションでは住民の協力が不可欠。私の配属先だけでは到底やり切れないため、パートナー探しに走り回りました。私自身、語学には依然として苦手意識を持っていましたが、そんなことは言っていられません。とにかく体当たりでぶつかり、自分の想いを自分の言葉で伝えていったのが功を奏したのだと思います。
その甲斐もあって、6月にはホーンコレクションが無事スタート。ごみ収集車にも頻繁に同乗し、住民の感触を実際につかんできました。
後半は、このホーンコレクションを継続・拡大していくための活動。ホーンコレクションの課題を探りながら改善していきつつ、新たな収集地域の鍵となる人を探し出し、コミュニティを巻き込んでいきました。途中、なかなか思うように進まなくて活動が停滞してしまう時期もありましたが、そんな時こそごみ収集を通して現場に出て、住民からいただく「ありがとう」の言葉と笑顔に何度も励まされました。
ウェノ島には12の村があり、現在収集を行えているのは3つの村。このプロジェクトの目標である「島の半分の世帯のごみ収集を行う」ためには、私がチュークにいられる残り半年の期間で単純に考えるとさらに3つの村に拡大する必要があります。これを達成しつつ、彼らだけでその後もごみ収集を継続していけるようにサポートしていくことが今年の目標です。
半年後、胸を張って笑顔で日本に帰れるよう、一日一日を大切にしていきます。愛くるしいチュークの人たちとともに。
ジープ島からの夕陽(初日の出ではありませんw)
平成23年度1次隊チューク州 前川健一
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