「マグリット展」 国立新美術館

2015年06月04日 | 美術
美術館にいくのも本当にごぶさたでしたので、行き方すら忘れてしまうほど

雨のせいかさほど混雑していなかったので、ゆっくり見られてよかった。

マグリットはシュールレアリスムの代表的な画家で有名だけど、
初期は、ポスターや挿絵をみればわかるように、すぐれたデザインによる
知的でエロティックな感覚の、デザイナーのようだった。

ブルトンの影響他で、のちのシュールの道に邁進するも
彼の心にも戦争の闇は深くかかわっていたのかと思うのは、戦後一時期の
印象派のような作風にも、混乱した心が逆に表れているようで、哀しい。
このころは周囲からの評価もかなり悪かったのも、仕方ないのだろう。

いつも印象に残るのは、空の青さと雲の白さを切り取った、《呪い》の
モチーフがいずれ、大作の《大家族》にも表れるように、数多くの作品の
中に使われていることだ。

明るい光と裏腹の彼の感覚に、今の私の気持ちが呼応したような一日だった。

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