アンドロ・エルリッヒ―ありきたりの? 金沢21世紀美術館

2014年08月05日 | 美術
《スイミング・プール》で有名になったレアンドロ・エルリッヒは金沢21世紀美術館になくてはならないアーティストの一人だが、今回の作品で益々その名を知らしめることとなるだろう。
現在、体験型の美術館が人気で、夏休みのためか子どもにも楽しめるこの美術館は、金沢の人気スポットである。
美術館というと硬いイメージを持つ人も、わけがわからないなりに錯覚の迷宮に迷いこみアーティストの術中にはまって、現代アートの虜になっていく。
《階段》では終わらない螺旋階段がずっと奥まで続くとみせて、横の扉から仕掛けがわかり、愕然とする。

《見えない庭》では反対側に写る自分によって漸く鏡だと気づきながも、その構造がわからずモヤモヤ。
《雲》の連作ではどこからどこまで厚みなのかわからずモヤモヤ。
彼の作品は、楽しく悩みながら、芸術じゃなくアートを体感して人々を魅力する一端を担っている。
それが、受け入れられたのは、古都金沢の地であるからこそだろう。
兼六園や金沢城のすぐ側で耀く現代建築の雄が、誇らしげに建っている様は、古の前田候もかくありなんと、思っているに違いない!




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