16年式のFE82キャンター…エンジンは4M50。
同業者さんからの依頼で、話を聞くと…どうやらオーバーヒートした…との事。
ディーラーに頼むと2週間かかる…と言われたそうで、冷凍車の為、よく使うのでなるべく早く直して欲しい…という事で当工場に依頼が来ました…
早速、吹き返しを点検していきます…
画像では分かりづらいかもしれませんが、吹き返しております…
が、しかし…キャンターに限らずファイターもそうなんですが、この4M50エンジンの吹き返しは気を付けないと誤診します…
というのも、4M50はEGRクーラーのコアがよくパンクします…
冷却水が外部に漏れる事もあるし、逆に中でパンクしてEGRクーラー経由で排気ガスが冷却系統に混入する事があるんです…
EGRクーラーのコアで内部リークすると、まるでヘッドガスケットが抜けた時とそっくりな吹き返し状態になります…
そのため、ヘッドガスケット不良と判断して交換するも吹き返しが直らない…って事例もいくつか見てきました…
EGRクーラーの交換とヘッドオーバーホール作業とでは修理の金額がまるで違います…
なのでこの車、この事例に限った事ではありませんが、どんな修理も不具合箇所を正確に見極める事が大事です…
で、この4M50ではエンジン後方にあるEGRパイプを外すと、EGRクーラー内部を見る事が出来ます…
その状態で冷却系統に圧力をかけてEGRクーラー内にクーラントが漏れてくるかどうか…で判断出来ます。
ファイバースコープなんかがあればより詳細に見る事が出来ると思います…
が、今回の車はコア内部の漏れはありませんでした…
という事で…作業を進めていきます…
エキゾースト周りの焼き付いてカチカチになったボルトは酸素で炙り取り外し…
スタッドが…
いいんです…どうせ換えるから…想定内。笑
今度はインテーク側を…
冷凍車なので冷凍機用のでかいコンプレッサーを外さなきゃなりません…
ホースを切り離すわけにはいかないので本体を邪魔にならない所にズラすんですが…それでも邪魔です…
キャンターの4M50はブローバイのフィルターケースやバキュームパイプがエンジンのフロントにまたがるように付いてるので、ファンやらクランクプーリー(正確に言うとクランクではないですが…)も外さなきゃならないので手間がかかります…
ファイターの方がまだやりやすいですね…
ここからようやく本体をバラせます。
まずはインジェクター…
これ…絶対に設計ミスですよね…インジェクターホールに水やゴミがたまる設計になってます…笑
特に4番。
このインジェクター…Oリングが固着して抜けてこないんですよね…
そこで役に立つのが当ブログにも度々登場するコレ…
マルチポジションプライバー
角度を変えて…
インジェクターボディーにかけます…
間違ってもコネクター部にかけないように…笑
後はテコの原理で…
サビサビですね…
次にトップカバーを外してロッカーシャフトを外します…
が、外す前にロッカーアームの保持。
SSTは持ってないので針金で…
これをしないとビヨーンってなって組む時にイライラします…笑
ロッカーケースを外して残るはカムシャフト…
この4M50はカムアイドルギヤはただのヘリカルギヤですが…
ファイターなどの4M50はカムアイドルギヤがシザースギヤになっており、カムシャフトを外す前にロックしておかないとコレまた後でイライラします。
ただ、外すだけじゃなく外していく段階でバックラッシュやエンドプレーも手の感覚で確認してます…
少しでも違和感を感じたら測定します。
次にヘッドボルトを緩めてシリンダーヘッドを取り外します。
外したシリンダーヘッド。
更にインマニやエキマニを外して、バルブも取り外していきます。
今度、時間がある時にバルブラックを作ろう…笑
と、本日はここまで…
後は休み明けにエンジン屋さんにヘッドの面研、水圧をお願いします。
同業者さんからの依頼で、話を聞くと…どうやらオーバーヒートした…との事。
ディーラーに頼むと2週間かかる…と言われたそうで、冷凍車の為、よく使うのでなるべく早く直して欲しい…という事で当工場に依頼が来ました…
早速、吹き返しを点検していきます…
画像では分かりづらいかもしれませんが、吹き返しております…
が、しかし…キャンターに限らずファイターもそうなんですが、この4M50エンジンの吹き返しは気を付けないと誤診します…
というのも、4M50はEGRクーラーのコアがよくパンクします…
冷却水が外部に漏れる事もあるし、逆に中でパンクしてEGRクーラー経由で排気ガスが冷却系統に混入する事があるんです…
EGRクーラーのコアで内部リークすると、まるでヘッドガスケットが抜けた時とそっくりな吹き返し状態になります…
そのため、ヘッドガスケット不良と判断して交換するも吹き返しが直らない…って事例もいくつか見てきました…
EGRクーラーの交換とヘッドオーバーホール作業とでは修理の金額がまるで違います…
なのでこの車、この事例に限った事ではありませんが、どんな修理も不具合箇所を正確に見極める事が大事です…
で、この4M50ではエンジン後方にあるEGRパイプを外すと、EGRクーラー内部を見る事が出来ます…
その状態で冷却系統に圧力をかけてEGRクーラー内にクーラントが漏れてくるかどうか…で判断出来ます。
ファイバースコープなんかがあればより詳細に見る事が出来ると思います…
が、今回の車はコア内部の漏れはありませんでした…
という事で…作業を進めていきます…
エキゾースト周りの焼き付いてカチカチになったボルトは酸素で炙り取り外し…
スタッドが…
いいんです…どうせ換えるから…想定内。笑
今度はインテーク側を…
冷凍車なので冷凍機用のでかいコンプレッサーを外さなきゃなりません…
ホースを切り離すわけにはいかないので本体を邪魔にならない所にズラすんですが…それでも邪魔です…
キャンターの4M50はブローバイのフィルターケースやバキュームパイプがエンジンのフロントにまたがるように付いてるので、ファンやらクランクプーリー(正確に言うとクランクではないですが…)も外さなきゃならないので手間がかかります…
ファイターの方がまだやりやすいですね…
ここからようやく本体をバラせます。
まずはインジェクター…
これ…絶対に設計ミスですよね…インジェクターホールに水やゴミがたまる設計になってます…笑
特に4番。
このインジェクター…Oリングが固着して抜けてこないんですよね…
そこで役に立つのが当ブログにも度々登場するコレ…
マルチポジションプライバー
角度を変えて…
インジェクターボディーにかけます…
間違ってもコネクター部にかけないように…笑
後はテコの原理で…
サビサビですね…
次にトップカバーを外してロッカーシャフトを外します…
が、外す前にロッカーアームの保持。
SSTは持ってないので針金で…
これをしないとビヨーンってなって組む時にイライラします…笑
ロッカーケースを外して残るはカムシャフト…
この4M50はカムアイドルギヤはただのヘリカルギヤですが…
ファイターなどの4M50はカムアイドルギヤがシザースギヤになっており、カムシャフトを外す前にロックしておかないとコレまた後でイライラします。
ただ、外すだけじゃなく外していく段階でバックラッシュやエンドプレーも手の感覚で確認してます…
少しでも違和感を感じたら測定します。
次にヘッドボルトを緩めてシリンダーヘッドを取り外します。
外したシリンダーヘッド。
更にインマニやエキマニを外して、バルブも取り外していきます。
今度、時間がある時にバルブラックを作ろう…笑
と、本日はここまで…
後は休み明けにエンジン屋さんにヘッドの面研、水圧をお願いします。
質問なんですけど、EGRクーラーの中に水が溜まってるんですが、これはアウトなんでしょうか?
ラジエターのキャップ部などから冷却系統へのプレッシャーテストを行ってみてはどうでしょうか?
圧力が保持されなければ冷却系統のどこかで漏れがあると判断出来ますので…
4P10のキャンターがオーバーヒートしてクーラントの吹き替えしがあるようなのですが、どちらの都道府県でしょうか?近県でしたらご相談したいのですが。
ご検討をして下さる事は非常に有難いのですが、当ブログは個人的なブログであり地域も非公開とさせて頂いております。
また、このブログを通じて仕事の依頼を受ける事も考えておりません。
ブログを見ていただき、ご相談して頂いた事は嬉しいのですが、誠に申し訳ございません。
ご理解いただければ助かりますm(__)m
このバルブスプリングの工具は自作でしょうか?
これは市販されていたバルブスプリングコンプレッサーです。
ただ、元々は小型エンジン用でしたが大型トラックなどのエンジンにも対応出来るように改造はしてあります…
ヘッドオーバーホールなら古いトラックもかなり
静かで快調なエンジンになりそうですね!