(1)トランプ新大統領の就任
トランプ大統領が就任してから、
TPP協定からの離脱、朝鮮半島の緊迫化などいろいろな問題が生起しています。
トランプ氏はトランプ第一主義を掲げ、
主にアメリカの白人労働者の支持を得て大統領に就任しました。
(2)アメリカ第1主義への転換とグローバル経済の行方
それは、
世界経済がグローバル化する中で
金融の一極集中が世界的に進んでいることにあります。
その中でアメリカのみならずユーロやわが国内においても
経済の内部矛盾を引き起こしています。
経済のグローバル化とともに金融のグローバル化が
異常に肥大化し、国内の格差や極度の貧困化を推し進めています。
そこではUSAの果たす役割は
戦後一貫して、世界の警察国家でありたいということでした。
また、国際グローバル社会の推進力の役割を果たすということでした。
(3)アメリカ第1主義とTPP協定の破棄
ところが、
トランプ大統領がクリントン夫人候補を破って当選しました。
それから事態は大きく進展し、アメリカ第一主義のスローガンの元に
一つは、東アジアで締結寸前になっていたTPP協定の破棄でした。
今日では日本やオーストリアなどを中心にTPP協定の実施が進行しています。
更に、移民受け入れ方針の破棄でした。具体的にはメキシコとの国境に
長大な越境を遮断する塀の建設でした。
(4)TPP協定のその後の経過と
日本政府の果たす役割
その中で、日本も他人ごとではなくなったようです。
東アジア諸国はTPP協定に集結しました。
オバマ大統領時代はTPP協定は終結寸前でした。
ところが、
就任した新トランプ大統領のもとにTPPからの離脱が決定されました。
今後の課題は、日本がこのようなもとでTPP協定のなかで
どのような対応をはかるか!ということでしょう。
リーダーシップを執るという意味では絶好のチャンスといえるかも?
(5)グローバル経済の弊害
グローバル経済の弊害とは何か?
アメリカでは勿論空洞化ですが、
特に自動車産業都市で有名なデトロイトの都市ぐるみの惨状は悲惨なものでした。
アメリカの自動車メーカーが海外進出と同時に、
日本や韓国、中国の安価な自動車産業のアメリカへの進出は
アメリカ国内の自動車産業に大打撃を与えたようです。
(6)アメリカの強力な経済制裁の
国際間における乱発と戦争挑発
今日アメリカは、
経済制裁を有力な国威発揚、
強大なアメリカを鼓舞する手段として、
過去においてはロシア、
今日では中国、日本、ユーロ、南米のベネズエラ、北朝鮮と
様々な国々に制裁を発動しています。
ロシア、中国はこれに対して報復経済制裁で対抗しています。
そして今まさにイランにおけるUSAの圧力は
ペルシャ湾において一触即発の危機に瀕しています。
理由はオバマ政権下における「核協定」の破棄です。
ユーロなども今後事態はどう進展するか分かりませんが、
今回は反対しているようです。
日本に対しては、
自動車産業、鉄鋼産業に対して
25%を超える関税を課すという暴挙です。
これらの民族排外主義的な政策は
今後どのような方向に進んでいくのか、
きわめて憂慮すべき事態へと世界は突入しつつあります。