遠足
ひじょうに元気だった人が癌の治療を受けて
生気のかけらもなくなってしまうということはよくあります。
このように 癌治療を受けている人は
げっそりやつれているというイメージがあるので
癌という病は どちらかというと
虚証 ( * ) の人がなると思っている方も多いでしょうね。
しかし実際には 癌患者の多くは
もともと元気だった人
体力に自信のある人
つまり 実証 ( * ) の人なのです。
なぜ多くの人が
「 癌は 虚証の人がなる病気 」 という印象を持っているのでしょうか。
それは 実証の人が大病をすると
中庸 ( * ) を飛び越えて ・・・ 虚証になってしまうからです。
普通の生活をしている分には
実証から中庸になることはあっても
一足飛びに実証から虚証になってしまうことはありません。
しかし 癌になり
手術や 放射線治療 抗癌剤といった治療を受けると
ほぼすべての人が ・・・ 虚証になってしまうのです。
実証 虚証 中庸というのは
年齢や 状況 環境で変化していくものですが
中国医学 ( 気の医学 ) の理想では ・・・ あくまで中庸です。
その中庸にも 年齢相応な中庸の状態というものがあり
全体としてバランスがとれていること ・・・ が大事なのです。
( 2.につづく )
* 虚証:正気(健康を維持するために必要な体力)が弱い
正気 邪気(病気を起す原因となるもの)ともに弱い あるいは邪気は弱いが 正気はさらに弱い場合 ⇒ 虚証とみる。
* 実証:邪気が盛ん
邪気の大小に関わらず 邪気の勢いがそれにもまして強い場合 ⇒ 実証とみる。
* 中庸:虚証・実証の中間
虚証・実証どちらに偏ることもなく 調和とバランスのとれた状態。いちばん望ましい状態で健康的 ⇒ 中庸とみる。