花伝シアターカンパニー公演「夜叉ヶ池」
作・泉鏡花 演出・岡田圓
今日、会社帰りに観てきたのは、あの名作「夜叉ヶ池」。
作品自体は昔から知っていたが観た事は…確か無い。
お誘いをくれたのは、去年「バレエメカニクス」で同じ舞台に立った森山太さん(…この前まで元野球選手とアートネイチャーのCMに出てた人)。
その森山さんが、相変わらず積極的に活動している一環の舞台のようで、この公演は今日だけの一回コッキリなんだそうだ。
そして今、事前情報が全く無いままに亀戸駅前のマックで時間調整している。この先は観終わってから書こうと思う。
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…で、今は観終わって帰りの電車。
なかなかスゴイものを観てしまった…と言うのが直後の感想。
幻想的な世界観をセット(写真)と役者の動きで表現…その動きも歌舞伎と舞踊を併せたような特徴ある動きで、みすきは最初「あらら、アングラ舞踏集団?」と勘繰ってしまった程だが、その振りと効果音のようなBGMがその世界観を広げ、イメージを膨らませていた。
また鍛えられた発声のセリフは役者たちの声自体もよかったせいか聞きやすく、みすきの耳に心地よく響いて来て、いつしかウトウト…って、それはともかく。
そして、それらが混合して表現された世界は今までみすきが観たことのない舞台に仕上がっていて、後半から終盤にかけて更に役者の一挙手一投足がみすきを圧倒していった。
半ば呆然としながらホールに出ると、さっきまで舞台にいた見慣れた顔の森山さんが。
その笑顔を見ながら、う~ん、この人とまた一緒の舞台に立ちたい…と思ったみすきでした。役者として、同じ役者からそう思われる事も幸せだと思う。みすきもそんな役者になりたいな…。
そして駅までの短い帰り道。後ろを歩く、同じ会場にいた年輩の男性の声が聞こえてきた。
それによると「そもそも台本の前半をカットしていたから短かくまとめ過ぎていた」のと「まだまだ振りや動きにキレが無い…腰を使いきれてないから流れてしまうんだ」…だ、そうだ。
ええ!あれでも「まだまだ」なのか…う~ん…芝居の道はまだまだ奥が深いなあ…と、今夜つくづく実感したみすきでした。