走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

ゴールデンウィークの前に

2020年04月26日 | 仕事

いよいよゴールデンウィークですね。例年ならば旅行などの楽しい時期ですが、今年は違います。新型肺炎のパンデミックが世界中で起こっているから。しかし日本のニュースを見てびっくり。沖縄への飛行便の予約率が高いとか。え?不要不急の外出は自粛のはずでは????

私は子供が春休みの間に必ずスプリングスキー旅行をします。今年も宿とリフト券の支払いも全て終えていました。3月18日の出発でした。しかし3月16日の夕方にスキー場が新型肺炎の感染防止の為に閉山されるニュースを聞きました。慌てて行き先を他のスキー場へ変更しようと調べたらカナダ全土一斉閉山という事を知りました。数日早く出発していれば滑り込みでシーズン最後のスキーができたのに、と選んだ日程を後悔しました。

しばらくしてオーストリアの有名なスキー場で多勢の人が感染した事を知り、イタリアを始めヨーロッパでの爆発的な感染をニュースで見て、スキー場へ行かなかった事はラッキーだった、と思うようになりました。何せ行く予定だったスキー場からその後に感染者が続々と報告されたからです。

数日前にこのニュースを知りました。先に述べたオーストリアのスキー場が起訴されるようです。人命よりお金を選んだと。なんせ確認されただけでも5000人がこのスキー場で感染し、現在11人が死亡しているからです。先日も書きましたが経済は死活問題です。稼ぎ期に稼ぐことを拒否するのは自分で自分の首を絞めるのと同じ。新型肺炎のマグニチュードが理解できていない人にとって、目の前のチャンスを放棄するのは簡単な事ではないとわかっています。しかしあなたのビジネス先がクラスター感染のホットスポットになり新聞の一面を飾る事を考えてみてください。後のダメージはゴールデンウィーク中に稼ぐ金額とは比べものにならないと思います。

そして旅行をすると決めた人。これが運命の分かれ道になる可能性は世界が既に証明していますよ。新型肺炎で亡くなられた方々は誰1人死のうと思って感染したのではないですから。人間って不思議な生き物なんです。どこかいつも自分は大丈夫と考えてしまうのです。これは沖縄旅行に限らず、サービスエリアや観光地の公衆トイレやレストランで感染する可能性はあるんですよ。気密性の高い飛行機や列車やバスなら尚更です。ゴールデンウィークの旅行へ出かける前に、もう一度自分の決断を省みては如何でしょうか?


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