走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

不意打ちをかける

2020年07月04日 | 仕事
この特別措置の処方が始まって3ヶ月が経ちました。で、先日は州の薬物医療センターが主催のオンラインパネル勉強会。今までの疑問を質問することができ、モヤモヤが少し晴れたし、自分の中で筋ができた気持ちになった。

先週私が働く街の薬物依存医療医とかち合った。彼は専門医ではない。日本で言う総合診療医。依存医療を少しかじって、薬物依存医療のクリニックで週に数日働いている。私は彼の事を私の看護師時代から知っている。特に緩和ケアのコンサル時代は言い合った事も。

で、彼にセーフサプライ(製薬会社で作られた薬品を違法薬の代わりに処方すること) を処方しているかどうか聞いてみた。彼は絶対しない、ノンセンスでバカバカしい、と言い切る。でもこれは州のセンターから出てるし、この薬物依存医療のクリニックで処方される、って書かれているから無碍に断れないでしょ、と言い返した私。

これは僕のプラクティスなんだ。やらないって言ったらやらない!と駄々をこねている子供のような反応をする医師。変わってない。緩和ケアもコンサルをしていた時麻薬の処方で同じことがあったよな、、、と思い出す。

このセーフサプライ、私も最初は倫理的な疑問がありすぎてスッキリしなかったけど、先日のパネルは良かった。今も録画が見れるようになっているし、オススメですよ〜とその場を去った。

良いガイドラインを作っても前線にいる者が処方したがらない。緩和ケアがまだマイナーだった頃の症状緩和のケアがそうだったように、時間と繰り返される教育が必要なんだ、と改めて思いました。

  


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