走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

Small great things #3

2021年07月08日 | 仕事
本の感想 その3

私の患者の中には刑務所に入ったことのある人や、警察とのゴタゴタがあった人も大勢いる。よって診察中にどんな扱いを受けたのか、話す人も多い。

この本はそのような状況を明確に語っている。それも主人公は品行方正な黒人看護師。よく犯罪を起こす黒人として扱われた経験の詳細を書いている。読んでいて同じ経験を語ってくれた女性の事を思い出した。

司法界でも差別的扱いを受ける主人公。私自身の患者への対応を振り返るきっかけにもなった(能動的と多動的偏見のくだりに胸がチクチクした)。私の仕事は社会的弱者の患者層にプライマリーケアを提供する仕事。今まで以上にEmpathyで対応できる気がした。

医療者の方、差別や偏見について理解したいと思っている方、英語の勉強と思って是非読んでみてくださいませ。おすすめです。

シリーズ終わり。

本の最後にベテラン看護師だった主人公がナースプラクティショナーになって自分のクリニックを経営しているところも好き。

冒頭写真: 夕方も続く捜索活動


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