走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

モラルがある人

2020年05月23日 | 仕事
パンデミック宣言以来ほぼ毎日行われているBC州の記者会見。ライブか録画を見るのが毎日の日課になっています。フェイズ2に入った経済回復案に関して多くの質問が寄せられる。それに対してボニー博士が繰り返し言うのは、他人に優しく、人々への思慮を忘れないで、と。

残念ながらあちこちでポツポツ起こる人種差別的な犯罪。学校再開に対する不安。ビジネス再開に対する不安。パンデミックに逆戻りするかもの不安、これらから他人に攻撃的になるのは人間の性なのでしょうか?

ボニー博士は繰り返し言います。登校するのも出勤するのも強制ではない。大好きなレストランやショップが再開しないのも、公共の場でマスクを着用しないのも、その背後には個人的な理由があるかもしれない。それを思いやって、と。

この記者会見への質問は記者だけではなく一般人もできます。先週ぐらいだったかな?若者がビーチでキスをしていた。フィジカルディスタンスを守っていない一例ではないか?と。
え?それをここで聞く???と思いました。市民が取り締まり自警隊みたいな言動をする事は誰も期待していません。そんな事がおこる社会って怖くないですか?
何故警察の抑止力を持ってフィジカルディスタンスが守れない人を取り締まらないのか?も質問に出てきた時もありました。州民を守るために、自分ができる事を強制しないとできない??? できない州民だったらここまでBC州の感染者数は抑えられなかったでしょう。

公衆衛生医の長が繰り返し言う事は医療的なことではなくモラルであるとは、何と滑稽なとも思います。しかしこのような時だからこそ、彼女のように優しく州民に語りかけるリーダーだからこそ、BC州民の大勢が賛同したのではないでしょうか?攻撃的な声や態度は目立ちますが、大半はモラルを持った州民だと私は思っています。差別的な犯罪が減りますように。


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