走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

言葉の壁

2016年06月30日 | 仕事
カナダは移民の国。色んな国や人種の人たちが移り住んで来ます。お隣の街はアジアの南の国からの移民が多く、その人たち用にクリニックが作られました。そこで活躍しているのもナースプラクティショナー(NP)。NPの採用要項にその地域の言語が堪能である事が書かれてありました。New Canadian Clinic なるものもあって名前通り新しく移民した人たちを対象にしています。ここでもNPが活躍しています。翻訳サービスも充実していて患者さんにも医療者にとっても嬉しいクリニックです。

で、私の住むそして働く街は未だ白人がマジョリティの街で他の街に比べれば移民者の数はずっと少ないのですが、それでもゼロではありません。

で、少数民族国家からの移民。5人目の子供を妊娠した事で奥さんにB型肝炎がある事が分かりました。聞けば移民した時にそう言われたと。で???

慢性のB型肝炎があれば治療していないC型と同様、モニターしていかなければならない。それに夫はどうなの?カナダ以外で生まれた子供たちは?おばあちゃんは?

肝炎は歯ブラシや食器を共有するだけでも感染する事があります。そういう指導も大切です。

子供達のワクチンは??垂直感染は出産12時間以内のワクチンとグロブリン投与、そして他の赤ちゃんのワクチン接種のスケジュールで防ぐ事ができます。カナダ国外で生まれた子供達のワクチンは?

、、、、返事がありません。。よくわからないと。

んん〜知らないと連れて行かないのがワクチン接種。

パブリックヘルスに問い合わせをする。良かったー全員してありました。

と、いう事でお父さんのみを検査。これだけの事なんですが、なんせ英語が少ししか話せない両親。時間がかかりました。ある程度の言語が話せないと健康にも影響を与えます。



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2 コメント

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こんばんは (のびた)
2016-06-30 21:07:58
移民は多言語の世界になりますね
イギリスやEU各国が悩んでいる通り 人道的なものと弊害とに対面しますね
保健衛生も危うくなりまし 課題は多いでしょう
東京も移民では無いけれど 東南アジアの各国の方の人口が増えて 街の商店に英語 韓国語 中国語がいっぱいです
過去に無い犯罪例も増えつつありますね
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のびたさんへ (美加)
2016-07-01 14:20:21
カナダは移民で成り立つ国ですから、色々な面で移民に優しい国作りです。日本でも外国人が珍しくないと聞きます。世界でも珍しい一つの人種の国だから、外国人の受け入れは難しい面が多いと想像します。その分外国人にとってはエキゾチックな国と思われるんだろうけど。観光客の受け入れと移民の受け入れは違いますから。。。
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