走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

悩みます治療をする側も

2016年03月22日 | 仕事
んんー鶏か卵かと言う問いかけをよくする。

どちらを先に治療すべきか?!

アルコール依存症がある彼女。肺炎で入院前して以来、血圧が高い。入院前から降圧剤は飲んでいた。入院中にもう一種類足された。

しかし血圧は下がらないし、頻脈もそのまま。肝機能も腎機能も上がったり下がったり。そして酒量も上がり、検査になかなか行かないし再診にも予定した通りにこない。

だいたい、入院中に出された降圧剤は間違えではないが、普通これは選ばないでしょう、と言うもの。高容量だし、副作用の低カリウム血症にならないようにカリウム剤まで出してあった。患者は副作用を薬剤師から聞き、薬を勝手に減量するし。この薬を他の薬に変え脈拍と血圧をコントロールするか、、、、アルコール摂取が減れば血圧も脈拍も落ち着くから、アルコールの拮抗剤を出すか、それとも循環器で診てもらうか、、、と悩む。

一度にあれこれするのは嫌いだ。どれがどう働いたかわからなくなるからだ。一個ずつ、変えていきたい。

計画はアルコールの拮抗薬を始め
降圧剤を変えて
循環器の診察までつなぐになった。

治療する方も色々考えるんですよ。



写真は先週末。以前住んでいた隣町の街路樹。どこも桜が満開。残念ながら今日は雨。桜が寒そうです。

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2 コメント

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のびたさんへ (美加)
2016-03-23 09:55:33
バンクーバーで沢山の桜の木を見たとき、私も同じような事を思いました。しかし日本からの贈り物ではなかったようで。もちろん映画のバンクーバー朝日で見られたように日本人移民が多い場所でもあります。そういう人達が植樹し皆に愛されるようになったのでしょうか?苗木屋に行けば桜、紅葉を必ず見つけられます。
アルコール依存は他の薬物依存と同じで総合的な介入が必要になります。国が個人の責任と位置づけているならその改善は望めません。嗜好品に溺れる。悲しい事です。
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こんばんは (のびた)
2016-03-22 20:48:50
アルコール依存症 昔 会社に一人居ました
だんだん進行するに従って 会社の中でも隠れて酒を飲む 近寄ってくると酒の匂いがする しまいには休みがちになる 私たちの忠告だけでは勿論どうにもなりませんでした 会社はクビになるし 当時は何もできずに無念でした
難しい問題にいつも直面しているのですね
患者と取り巻く環境と 総合的に見るのでしょう
もっと大きなうねりでもあれば 改善も見られるでしょうが 小さなことからの積み重ねが 意識改革につながるのだと思います
こうしたことにはあまり不勉強で ブログを読ませて頂き知識も深めたいと思います
カナダにも桜があり 東京より早いなんて驚きです
ポトマックの桜のように ソメイヨシノの贈り物がされたのでしょうか
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