走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

ライム病と彼女 その3

2016年11月29日 | 仕事
大学で学士も取得している彼女。薬物使用歴などない。きちんとした仕事につき働いていた。交通事故に遭ったのがライム病によって調子が悪くなる前のこと。交通事故はさほど重度ではなく、むち打ちだけだったがその後の頭痛や体調の悪さから彼女は頭を打ったのではないかと疑う。

で、そのライム病を診断したのはナチュラうパスの医師(NaPDr)でした。前にも書きましたがNaPDrとは今までもいただけない経験がある。こんなことだってお隣の州で起きた。なんでも高い検査をしてライム病があると言われたと (ライム病の診断に必要な検査は保険でカバーされているので無料です)。抗生物質で治療されましたか?と聞くと、いいえハーブで治すと言われ高い治療費を払いました。体調の不調で仕事も辞めて全く収入のない状態で治療にお金をつぎ込んだ。そのうち資金が切れて賃貸料も払えなくなり、ホームレスとなったと言う。これは彼女の言い分。本当のことはNaPDrから聞かなければわからないけど、、、、

なんてこったい?!ライム病をハーブで治す???

お金がある人はいい。エビデンスがなくても、もしかしたら効くかもしれないと言うようなレベルの薬にいくらでもつぎ込めばいい。人は切羽詰まると、一筋の希望に全てを賭けたいと言う心理だって働く。藁をも掴む思いだ。しかし貧困層の人はどうだろう?なけなしのお金を治療につぎ込む?!そしてその果てホームレスに?!そんなことが許されるのだろうか?と私は怒りさえ感じてしまった。

続く



1日10食限定のランチ定食が食べたいがために出かけた。そして最後の1つをゲット!幸せなお昼だった。

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