以前ドクターショッピングと言う言葉について書きました。
ここに書いたように、自分が思っている治療をしてくれるプライマリーを探し続ける目的が多いのですが、もう一つは同じ薬を短期間に大量に処方してもらう理由もあります。
新患さんは抗ウイルス剤の処方を希望します。理由はヘルペス。どこのヘルペスでどのように処方薬を服用しているのか聞くとあやふやです。おかしいなと思い処方歴を調べてみました。
まああ、沢山の処方を複数の医師から出してもらっています。ヘルペスの再燃は1gを1日一回5日間で十分です。500mgの錠剤だったら1回の再燃に使用するのは10錠。しかしこの方、毎回60錠もらっています。時には月に2度も。毎回なくなるまで飲み切るそうです。
そんなに必要なら誤診の疑いだって出てきます。
外回り中で診察室がないのでとりあえず10錠処方してこれでよくならなければ診察に来るよう伝えました。
先日だって自分はヘルペスがあると長年信じている人の身体所見をとりました。全くの別物でした。自分の目で見るまで信じるな!処方者にとって重要な格言です。患者の言葉を信じきって、問診や身体所見を怠ると、こう言うことになるんだ、と再認識。
Poor Practice
はしませんよ。
冒頭写真:崖を登り切ると景色が広がります。