シリーズものを描いている途中ですが、今日はお休みしてアルコール依存について。
帰国して初の勉強会はアルコール依存治療の新しいガイドラインについて。最近発表されたもので、それについての講演でした。そして昨日アメリカで1994〜2004年、10シーズンも放映されたフレンズに出演していた マシューペリーの死去が報道されました。
私がカナダへ渡ったのが1998年。英語の勉強がてらにこのフレンズを見ていました。英語がわかるようになると、本当に楽しいショーでした。
マシューはフレンズのキャストの頃からアルコール依存症 の症状に悩まされました。入退院やリハビリを繰り返し、最近はアドボケイトとして活動をしていました。最後に出演したトークショーではフレンズのチャンドラーではなくてアルコール依存の自分を覚えていて欲しいと言っていました。
自分が弱いからではなくてアルコール依存症と言う病気のせいだ、と言われた時の安堵感について話していました。
依存症が深刻な状態になるまで表面化されないのは社会のスティグマです。人間の弱さの現れ、とほとんどの人が考えます。強くなれ!欲求に負けるな!家族のことを考えろ!と周りは励ましますが、それはとんでもない間違いで、逆効果でもあります。
白血病になった人や高血圧になった人に同じことを言いますか?依存症は性格でも習慣でも なくて疾病、つまり病気なのです。
スティグマを恐れ、人は悩みます。治療が遅れれば症状は悪化します。他の病気と同じく早期発見早期治療が大切なのです。
54歳という若さでの死。依存症のある方の平均寿命は短いのも特徴です。
Rest in Peace.
冒頭写真: 小樽は旧い建物が多くて街ブラするだけでも楽しい。