走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

品位

2021年03月29日 | 仕事
昨日書いたブログで過去の記事をリンクした中でSNSについて。

そこにも書いてありますが私の働くカナダではSNSの取締りがとても厳しい。その取り締まりは免許を管理する団体と雇用主である保健機構で行われる。取締の点は

1、患者のプライバシーを守る
2、職場のプライバシーを守る(よって同僚の医療職をなじったり、暴露的な内容も不可)
3、プロフェッショナルとしての品位を下げるものも不可
4、職権を超える行為も不可(自分の患者でもないSNS上の人に医療的アドバイスをする)

免許を管理する団体(カレッジ)のある下で働く職種は
医師、歯科医、薬剤師、看護師、理学療法士、作業療法士、呼吸療法士、栄養士、言語療法士、助産師、カイロプラクターなど

よって以上のプロたちは上記の1〜4を守っている。違反すると免許の一時もしくは永久停止、解雇の処分をくらうからだ。よって医療職にとってSNSはヘルスリタラシーを向上させる場であり、職能人として未来への前進をしていく場所。世のため、医療職のため、一般人の有益になる事が書かれている。そしてEBPであることも条件(古い内容やEBPにない根拠のないことも許されない)。これとは対照的なのが日本。

日本はあげっぱなし免許で免許の質を保証するレギュレトリーボディー(カレッジ)がない国だと知っている。だから管理されている感覚がないのだろう。しかしなんとモラルの低いプロたちなのか、、、と気分が悪くなる。それがSNSでの言動。流石に1や4はないが、2は多いし、3に至ってはひどいもの。

例えばTwitterはつぶやきの場所であるから、呟きたいことが在れば書けば良い。しかし偽名を使おうと、住所を隠していても、OO看護師と書いているのなら、不出来な自分を書くのはやめましょう。できない自分で後悔していることも書かないようにしましょう。傷の舐め合いも、傷に塩をすり込みような発言もやめましょう。貴方にとって新しい情報でも他の人にとっては当たり前の内容だったら?プロとして悩んでいるんだ!と言いたいですか?もちろん答えのないパラダイムの中で苦悩するのが医療者。高いレベルでそれをしているのならわかります。しかしAPNと呼ばれる人が学士修了者と対して変わらない程度の思考過程で悩みを述べられると、閉口してしまいます。


職場では言えない愚痴、シェアできる同僚がいないから、SNSと言うスペースで吐き出したくて書いていると思いますが、そうならばどうぞご自分のSNSのお仲間とプライベートな空間で行ってください。そしてそんなことしか書けないと言うのならプロの称号を外し、それを連想するような内容も一切書かないでください。貴方は愚痴を書いて共感を得て満足出来るかもしれませんが、それを見る一般人、他の医療者はOO看護師ってそんなレベルか、と勘違いしてしまいます。これが3のプロの品位を下げる行為です。よって呟きをするときは、1〜4に抵触していないか、考えてから行動に移ってくださいませ

そして自分自身は何も書かずフォローだけしている人も、義理でLikeを入れるのではなく心底同感するからLikeやRetweetをする様にしましょう。でなければくだらない内容をフォローしていると思われ、貴方の品位を下げることなんですよ。もちろんLikeやRetweetするときも、その内容が1〜4に抵触しないか考える必要があります。

日本はカナダのように厳しくないんだ、勝手にさせてくれ!と思いますか?ならば給与や待遇の違いを嘆かないように。プロとして社会から認知されるから給与も高く処遇も良いのです。社会から認知されるのはSNSに関してさえも厳しい規制の下だからです。規制がないからとくだらないTwitterをしている限りOO看護師もしくは看護師が社会から認知される日なんてやってきませんからね。それをお忘れなく。



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