走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

曖昧さのない看護界へ

2019年08月12日 | 仕事
最近スカラーだとかアカデミアだとか、臨床家と実践家とか研究とか色々書いてきたので念を推しておきたいことがあります。

どちらが偉いかとか優秀とかを言っているのではありません。「名前が違う事によって生業にしている(世の中に貢献している) 事が異なる」これが言いたいのです。

日本では発想がすぐ、どちらが「賢い」「偉い」「給料が高い」の3つへ直結する傾向があるので、私はそんな事を話しているのではない事を心に留めておいてください。

准看からスカラーまで、看護師に関する職業や名称の違い、教育の違い、期待されていることの違い、能力の違い、これらが皆ごっちゃになっているから、問題点が明確にならず社会的地位の獲得や発展への遅れ、世界から取り残されている現象が起こっているのではないでしょうか?

准看をなくす事が看護の水準をあげる近道。大学院を沢山作って卒業生を輩出すれば看護の水準が上がるとか、世界のようにAPNを作れば世界のようになるとか、陳腐なものばかり。キャリアパス、エビデンス、アウトカム、と横文字を使ったところで、真意を知らなければ他種職や行政に伝わるわけがありません。

違いを明らかにする事の重要さを認識し、看護界全体で今までの曖昧さを変えていきませんか?

NP研修会へ参加して特定行為についての演題があったのなら、その題材を選んだ理由をその場で質問してください。演者に特定行為研修終了者と診療看護師の違いについての意見をその場で求めてください。曖昧なものを曖昧なままにさせる文化を断ち切らないと曖昧さは続きます。自分を雇ってくれた部長でも院長にでも、何を期待しているのか聞いてみては如何ですか?大学の学長でも教授でも修士課程で何を学び将来社会の何に貢献する為の教育なのか?聞いてみてはいかがですか?看護協会へ将来へのビジョンやそれぞれの職種の違いについて直接聞くのも良いでしょう。 答えが出てこなくても会話が始まる事でお互いの認識が上がります。曖昧な看護界を払拭するチャンスは周りにあります。見逃さずコツコツと曖昧さをみんなで日本の看護界からなくしていきましょう!


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