走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

法律的な立場

2023年04月09日 | 仕事

儀宝さんの講演では、自殺企図とプライバシーの話も出てきましたね。この辺も法的な自分の位置なども明らかにしておかなければなりません。


カナダではInfant Act と言う法律があり、子供の人権は守られています。成人していない子供でも自分の医療ケアについて意思決定をすることができ、それが親と一致しなくても子供の意思決定を尊重しなければなりません。


子供権利 - 走るナースプラクティショナー   ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

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先週から始まった12〜17歳のワクチン。我家の末娘16歳も早速自分で登録と予約を済ませました。この現状BC州の人々の良い教育機会になるかも。InfantActという法律があります...

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何歳から?と言う決まりはなく、医療者がこの子供には意思決定をする能力があると判断した場合です。これのおかげで、高校のクリニックで親に連絡することなく避妊薬を処方したり、性転換医療を始めることもできます。しかしいつも勧めるのは親をケアに巻き込むこと。経済的、精神的なサポートがある方が子供に良いからです。


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以前にも書いた子供が自分の医療について決定できる権利。「何歳からできる」ではなくて、医療者が診察をしてそのコンピテンシーをアセスメントして、この子はできると判断...

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おっと話がずれてしまいましたが、このような点から子供に対しても守秘義務もあり、子供の承諾なしに親に病状を話すことは許されません。守秘義務は医療者の重要な役割なので、この辺りをわかっていないとPoor プラクティスをしていると自分の免許が危うくなるので気をつけておきたいところです。


自殺企図でも考えだけで、計画もない、死ぬ目的ではない自傷行為のみの場合はグレーエリアですが、計画もあり、命が危険な場合は、子供も(大人でも)基本的人権を失い、本人の希望有無に関わらず救命、つまり強制入院、親への連絡となります。


判断力があるかどうか?治療に対して興味を持っている、的確な質問をする、副作用を理解できる、この辺を私は重要視します。一度だけ何を聞いても馬の耳に念仏的な反応しか返ってこない高校生がいて、その子には親の承諾が必要としたことがあります。参考までに。


性行為の承諾年齢なども理解できていますか?法律を理解していますか?AYA世代のケアには必要ですよ。


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今日のオリエンテーション。このNPさんはカナダBC州でNP課程を修了して、免許も取り働いているのですが、出身は米国。で、今日は高校のクリニックへ一緒に行きました。14歳...

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冒頭写真地上は15度だけど山頂はマイナス1度。風が凄くて体感温度はもっと低い。春使用で臨んだのでガクガク震えるほど。明日はしっかり準備しよう。雪質は良くて大満足の1日目。



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