新しい患者さん。彼女は自分の事を話すのが苦手です。なのでご両親が診察に付き添います。身体の障害もあります。時間がかかっても清潔、食事、移動など全て自立していると聞いています。
障害手当の受給ができるように書類を記入しています。診断だけではなく、障害が日常生活にどのように影響しているか細かく記入しなければならないので、細かな問診を繰り返します。
シャワーについて両親が促さないと入らない、と両親が言いました。
シャワーをする時、手すりや、シャワー椅子を使っていますか?と聞くと、床に座って、と本人は言います。
転んだことはありますか?シャワー中にバランスを崩すようなことはありますか?と聞くと、彼女は頷きます。怖いから座っている、と。
ご両親がとても驚いた顔をしました。彼女が一人でシャワーを浴びる難しさを知らなかったようです。言ってくれれば手すりでも椅子でもなんでもしたのに!と。
迷惑をかけたくない、、、と彼女は小さな声で言いました。
シャワーを浴びないのは転びそうで怖いから。どんなに近い良好な関係でも思い違い、勘違いは起こるのだ。会話はやっぱり重要と思った瞬間でした。
冒頭写真: 夏です。ワッフルのトッピングはベリーのシーズンです。