走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

種を蒔く

2017年08月20日 | 仕事
オーバードースの対策会議も大詰めでインフォメーションセッションの詳細決めで忙しい。

目標は薬物依存に関する偏見と障害を減らすことだが、会議参加者の1人がこのセッションで衆民の考えが変わるように、、、、変えるためには、、、と言うので

一度参加したからって考えが変わるとは思わない。こういう活動の積み重ねが何年もかけて人の考えを変えていくかもしれない。そのきっかけ作りを作っていくのが大切だと思う。セッションの目標と目的は必ずしも一緒でない、と言ってしまった。本当のことだと思う。

医療界で働くようになって27年。いろいろな変革がありました。NPになる前の専門はホスピス緩和ケア。これだって浸透するまで何年かかったことか。治療する側には痛みや症状のマネジメントの教育の普及。治療を受ける側にはホスピス緩和ケアを理解してもらう。

当初多くの衆民の考えは、医者からさじを投げられた、ホスピスへ行けば殺されると凄いものまで。合言葉は種を蒔くだった。考えを変えるのが目的ではない。種をまいて花が咲くまで我慢強く待つ。花が咲くとは限らない。でも種を蒔き続ければ花は咲くかもしれない。花が咲けばそこから沢山の種が出来、種は広がっていく。2009年に日本で緩和ケアの講演会を4都市でした時にもこの事を話しました。参加してくださった方が(こちらは2010年夏に横浜でセッションをした時の感想)私の種を受け取って、そこから広がっていく、そんな思いを込めて。

薬物依存とて同じこと。長い道のりです。しかしホスピス緩和ケアの花があちこちで咲いているのと同じで種を蒔き続ければ必ず種は広がる。私のブログを読んでくださってありがとうございます。



家族付き合いが長いお友達家族を夕食に招待したら誕生日ケーキを作って来てくれました。美味しかった〜〜私は幸せ者です。

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