1日の感染者数が4000人を超えているオンタリオのニュースに釘付けになっていたけど、こちらで過去7日間の動向を見るとお隣のAB州がやばいではないか?!ゴリゴリの資本主義を貫くAB州。これからの策はどうなんでしょうか?こちらは州別の人口に対するここ1週間の感染者数。
で、今週2回目の記者会見はデータシェアでした。スライドを使いながら説明してくれるボニーヘンリー博士(その時に使用したスライドはここからアクセスがあります)。オンタリオ州では学校も閉校しているのに何故BC州は学校(小中高の事を指しています。大学はカナダ全土で全てに授業がオンライン化しています)は対面を続けるのか?と。因みにBC州では昨年9月より対面かオンラインかを生徒が選ぶことができるようになっています。よって対面は強制では無いのです。
ヘンリー博士はクラスターの状況から子供が媒体になって感染が広がってはいない事、子供の感染はコミュニティーの感染を反映している事、冬休みや春休みなど学校が閉じられている時の方が感染が悪化している(これは学校云々ではなく旅行へ出かける家族が多いためだと思いますが)事、学校が子供と経済にとって重要である(低所得者が働けない状況を作り出す)事を理由に、閉校しないと言います。この姿勢は昨年の秋から変わっていません。
そして年齢によるワクチン接種と並行して行なっているクラスター地域へのワクチンで感染率の高い地域を制御しようとしているからと言います。地域の感染率が高いサーレー市では学校でのクラスター感染が何度も起きました。よって教師全員がワクチンを受けました。ブラジル変異株の爆発感染が起こっているウイスラーは住民と労働者全員にワクチン接種を行っています。データと傾向による根拠のあるワクチン接種策を進めるBCのチーム。州民の不満は多いようですが、私はそれを聞いて安心します。
そしてワクチン後2週間以上経ってからの感染が500人近く、死亡者が1人BC州であったことも発表されました。これはアメリカでも同様な報告が出ています。
え?ワクチン効かないの?!と思われた方。
効かないのではなくて完全ではない。そして免疫反応には個人差がある(成人と老人でも違う)と理解してください。
完全ではないけれど、より多くの人が抗体を得るとウイルスは感染先を失い感染率が低くなるのです。よってカナダではワクチンの摂取率が上がり、感染率が下がるまで、国民全員のマスクの着用、手洗い、ソーシャルディスタンスを続け、国境の閉鎖、移動への規制を続ける予定でした。だから医療施設もリモート診療を続け、直接診療をする時はフル装備であたらなければならないのです。
ワクチンをしたからと大手を振って会食をしたり、規制を破るのは大きな間違いです。
死亡された方は100歳だったそうです。入院が必要になった方もいらしゃったようですが、重篤化はなかったそうです。抗体がゼロの人に比べて症状が軽くて済むと言うことです。よって効かないからワクチンは打たない、と言う結論にはなりません。チャンスが巡ってきた時には率先してワクチンを受けてください。
モデルナ社からの入荷が予定の半分以下になるそうです。アストロゼニカ社のワクチンの安全性の議論も続いています。ジョンソンジョンソン社の認可はカナダではまだおりていません。まだまだ苦難の道のりのカナダです。