走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

引継ぎ

2021年04月19日 | 仕事
冒頭写真; 映画やドラマ撮影が頻回に行われる我が街。今回は大掛かりで目の前にある建物はハリボテ。公園の一角に建てて映画のセットになりました。

カメラなどの機材、トラックやスタッフの数で作品の予算が推定できる。今回はSonic the hedgehog 2 Movie らしい。1週間の撮影予定で機材やクレーンがあちこちにあります。




散歩がてらに写真を数枚撮って来ました。街の名前もモンタナに変わっています。

で、本題。

お隣の街のNPから新患についての相談。なんでもこの方は私が働く街へお引越ししたとか。市街の患者を診察し続ける事はできないから、、、とNPはいう。そう、私の働く保健機構はこの地区内のサービスを使うルールがある。他の市にないサービスならば、そのルールは当てはまらないけど、それ以外はダメ!と言われる。何故かって予算のため。予算は人口あたりで割当られているので「他所の人」を世話するわけにはいかない。

もちろん私の仕事を始めた時も同じような事を言われた。しかし私はそれは出来ないと断った。ちゃんと理由をつけて。よって私の患者は引っ越ししてラングレーを離れていても患者が通う意思が有れば私の患者で居続ける事ができる。短期間のプログラムとは異なりプライマリーケアは生涯を通してのケア。チャートのコピーを送って申し送りをして、いくらでもプライマリーケアプロバイダーを変えることはできる。でも患者を箱に入れるリンゴか何かのように住所で振り分ける事に私は反対する。特に私の患者層は引越しが多い(家賃の支払いが出来ず追い出される。家賃の低い地域へ引越しする事が多い)。それに人間関係を構築していく事が苦手な人が多い。よって引越しの度に医療から離れてしまう可能性がある。医療と繋がりにくい患者層をケアしているのに矛盾しているから。だから引継ぎも丁寧にしたい。引継ぎというのは医療者間はもとより患者に丁寧に説明して、承諾を得て引継ぎの時に糸が切れないようにするという事。

でもこのNPは新人さんで、実はこの患者とは面識がない、一応新しい人から連絡が来るから!って言ってあるからそれで十分でしょう、と私への押し付け感満々。いやーね。貴方にとっては面識がなくても貴方のクリニックに3年もいたのにね、、、、


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