走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

選択と流出

2022年09月18日 | 仕事
まあ、なんだか、今月のNP会議は熱かった。なんでも昨年の今頃150人のNPが我が保健機構で働いていたのに、今は100人を切りそうなほど落ち込んでいる。新しいポジションが保健機構以外にもでき、流出が続くからだ。 リードたちはこの流れを止めるために、どうしたら良いか?皆の意見を聞きたい、と言った。

まあ、意見の出ること、出ること。

保健機構は大きい。急性期病院から在宅まで担っている。大きな車輪だけに小さな部分の調整が難しい。その皺寄せがNPに来るのが特徴だ。NPが流れていっているのがプライマリーケアネットワーク(PCN)。開業医と保健機構の中間のような施設があちこちで設立されているから。多種職がベースになっていて、保健機構外なので小回りも効く。保健機構のNPはウルトラ級に難しい患者を診る傾向にあるけれど、PCNは開業医と同じ人口層を対象にしているので、登録している受け持ち患者数は大きくなるが難しさが下がる。私は200人が課せられているがPCNのNPは800人。軽い患者を沢山診るか、重い患者をじっくり診るかの違い。この点で移籍を考えるNPが多い。しかし良いことばかりではない。

保健機構のNPは雇用者なので、厚生福利、年金などもある。PCNはそれがない。その分給料も高くなっている。級友が一時期PCNで働いていたが、保健機構にすぐ戻ってきた。有給休暇もなければ、休みの日に呼び出されることも。

貴方ならどっちを取りますか?


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