走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

子供の教育改革

2015年10月16日 | 仕事
カンファレンス二日目の午前中は教育にフォーカス。異業種とのカンファレンスの良いところは普段聞かないような違う分野のエキスパートが聴けるところ。 日本で生まれ、日本で育ち、海外で結婚、3人の子育てをしている私。上の2人が小さい頃、教育の違いに驚いた。 私は週に6日間学校へ通った世代だ。高校は進学校だったので0時限なんてものもあった。詰め込み式の教育に疑問さえ抱かなかった。 ここでの教育は詰め込 . . . 本文を読む

カンファレンス

2015年10月15日 | 仕事
今週は水、木、土、日曜日とダウンタウンでカンファレンスです。本当は金曜日もあるけど、診療所を長く空けるのは無理だし、5日連続でダウンタウンに行くのは頭も体も辛いかと金曜日はキャンセル。 前半は青少年のメンタルへルスと薬物使用。後半は多動性障害のナショナルカンファレンスです。 しっかり学ぶぞー 夏は暇なのに、秋になると勉強会、カンファレンス、会議も増え、診療だけでは終わらない日々が続く。辛いわ . . . 本文を読む

薬の増量と減量

2015年10月14日 | 仕事
いつ、どうするか判断に悩むときがある。外来は入院と違い薬の増量も減量も入院と比べゆっくりしなければならない。 入院中は看護師が24時間いるから観察もしっかりできる。しかし外来(在宅)はそうはいかない。副作用が起こった時、作用が強すぎた時の安全対策が欠けているのだ。だからゆっくりいく。頻繁に再診に来てもらう。ゆっくり過ぎてもどかしい事もある。それに外来は本人任せだ。血液検査に行くようにしたって、本 . . . 本文を読む

糖尿病と心不全

2015年10月13日 | 仕事
うーと腹ただしい気持ちを抑えようと金田一のように頭をかきむしった例の2弾。 糖尿病、慢性閉塞性肺疾患、高血圧、心不全のある彼が苦しいと診察を受けに来たのは2週間前。その2週間前に糖尿病の薬が切れていたのに、ほったらかしのままだった。 糖尿病の悪化、呼吸器感染、心不全の悪化。外来で対応できる状態と処方薬を出した。 その後何度かシェルターで会ったが、彼は調子が良くなったといつも通りにしていた。 . . . 本文を読む

息が止まるまで

2015年10月12日 | 仕事
最近ネガティブな私。風邪と喘息を引きずっているせいで体調が優れないのもその一因かと。 患者の行動に腹を立ててしまう。 月曜日の午前中に会ったホームレスのヘレンの主訴は1ヶ月続く咳。慢性閉塞性肺疾患があり、吸入器が効かないと。他にこれと言った所見がないので、感染による慢性閉塞性疾患の悪化と診断し、吸入器の指導(使い方がメチャメチャ)と5日間のステロイドの内服と1週間の抗生物質を処方した。すぐ処方 . . . 本文を読む