押絵をするのに使う道具と言えば、この小さなコテと30センチほどの制作台。
どんな大きな屏風の作品でも、すべてはここから生まれます。
今は真っ白な制作台ですが、この上でコテの余熱を取りながら使うため、しょっちゅう外の紙を綺麗なものに張り替えなければなりません。
土台は5ミリ厚のベニヤ板。
それにまず新聞紙を貼りつけ、何枚か紙を重ねた上にボール紙を乗せたものを白い紙で巻いてます。
たいていの時は、一番外の白い紙だけを張り替えるんですが、今日は思い切ってその下の何重にも貼り重ねてきていた紙を、すべて剥がしてみました。
長年使っていると、コテの熱は相当なものですから、一番下の新聞紙までがこんなに焼けてます!
相当古そうだけど、いつ頃の新聞かしら?と日付を・・・
ギヤ~~~
昭和48年2月14日!!
聡甫が生まれる前年のバレンタインデー
そ~っと新聞を広げてみると・・・
「天声人語」には
米軍捕虜が釈放され、北ベトナムのハノイからフィリピンの米軍基地に帰ってきた。
軍司令官や基地の米軍家族たちの出迎えに、捕虜のひとりが手を振って笑顔で答えている写真が新聞にのっていた・・・・・
沖縄返還の翌年ですもんね~
中には、横井夫妻グアムへ念願の”新婚旅行”の記事も。
「あのほら穴、案内するよ」って
いや~~、恐ろしいほどの歴史が詰まってました・・・
それにしても、この1枚の制作台。
私と一緒に親元を離れ、2年間の東京暮らしを経験。
子供を二人授かり、子育てや別れの時をすべて見て来てるんですね~
そればかりか、震災で家が全壊した時にもこの制作台とコテは一緒にいたことに。
そう思うと、愛おしい気持ちでいっぱいです。
きれいに巻きつけ、再び38年の歴史を丁寧に封じ込めました。
この台も、みやび流の伝統を一生懸命支えてくれてるのかも知れませんね。
だいじにしとこ~っと
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