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神奈川フィルハーモニー管弦楽団演奏会 (指揮)川瀬賢太郎

2022-03-06 21:53:46 | 音楽夜話(クラシック)
2月27日 NHK-FM
▽川瀬賢太郎×神奈川フィル 入魂の『マーラー5番』(1)
柴辻純子

「ルーマニア協奏曲」
リゲティ:作曲
(管弦楽)神奈川フィルハーモニー管弦楽団、(指揮)川瀬賢太郎
(13分59秒)
~2022年2月22日東京オペラシティ・コンサートホール~

「ミステリー・オブ・ザ・マカブル」
リゲティ:作曲
(ソプラノ)半田美和子、(管弦楽)神奈川フィルハーモニー管弦楽団、(指揮)川瀬賢太郎
(8分10秒)
~2022年2月22日東京オペラシティ・コンサートホール~

「交響曲第5番嬰ハ短調から第1楽章、第2楽章」
マーラー:作曲
(管弦楽)神奈川フィルハーモニー管弦楽団、(指揮)川瀬賢太郎
(27分47秒)
~2022年2月22日東京オペラシティ・コンサートホール~


川瀬賢太郎氏が常任になって7年。若手の抜擢に、更新を当時感じた。何か新しいものを
運んできてくれるかもという期待もあった。芸大系のシェフが多かったり、海外組も
なかなか定着しなかった。団員の出入りもあり、なかなか大きな曲をかけることも
出来ないでいた時期もあった。それがあるラインを持って成長してきた。
石田さんのソロ・コンサートマスターも手伝って、何か新しいものが
作られてきた。そして次のステップへ彼は旅立っていく。


神奈川フィル マーラー5番演奏歴。
1986年 11月 黒岩英臣
2007年 2月 小泉和裕
2011年 2月 金 聖響
2016年 9月 サッシャ・ゲッツェル
2022年 2月 川瀬賢太郎


神奈川フィルがコンサートを始めてから、今まで5回の演奏会を持った。
その時代の神奈川フィルが見える。懐かしい名前も見える。
今も神奈川フィルの指揮台に立つ方もいる。悲喜こもごもだな。
1曲でプログラムが構成されることはなく、何かの曲と合わせ技になる。
しかしながらこの曲とて1時間以上かかるものだけに、合わせる曲も検討が必要。


今回はリゲティ。個人的には聴いたことない。現代の作曲家ということは
情報としてはあるが、どんな音楽をするのだろう。結構、冒険なのかもしれない。
シェフは、聴いていただきたくて選びました。ということなのだろう。
聴いてみよう。


1曲目のリゲティ。コダーイなどに学んで、シュトックハウゼンに・・・。バリバリの
現代作曲家なのではないかと思っていたら、初期の作品ということで、ある意味
聴きやすい曲が提供された。演奏はシャープだったけれど、気持ちは伝わるような
演奏だったと思う。
2曲目のソロの歌唱と室内楽。演出もあったようだけれど、これらの暗転が、
クラシック・コンサートでも楽しんてもらうという工夫がなされているのだと思う。
コロラトゥーラ・ソプラノの歌唱もある意味すさまじいというか、そういう作品なのかも
しれないけれど、集中の中に狂気を感じた。すごいものだった。


後半の本編。マーラーの5番。
神奈川フィルもここまで成長したかという感じがした。楽器も良く鳴っているし、
バランスもいい。川瀬氏が培ってきた賜物なのかもしれない。ここまで
ドライブするかというところまで鳴らしている感じがするものの、嫌味はない。
必然があって鳴らしている。団員の集中度合いも半端ないのではないかと思う。
金管のハーモニーもいい。トランぺットのイントロから、充実している。
川瀬氏とともに有終の美を飾ろうという気持ちが伝わる。この5番は個人的には好きだ。




3月6日 マーラーの後半部分を聴く。3~5楽章。


集中は切れず、ホルンは健闘著しい、終演後、残して聴衆のアンコールに
応じたというのはわかる。それだけいい演奏をしていたと思う。美声。
アダージェットのテンポの落とし方は多分意図があってのことだと思う。
弦もよく歌い流れた。終楽章のパワーの噴出もすごく集中した演奏だった。
総じて、はじめから終わりまで指揮者の意図の通じた演奏だったのでは
ないかと思う。 有終の美の一つを飾った。



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