ユリ科ホトトギス属、「時鳥草」、「油点草」、「社鵑草」
名前の由来は、もちろん鳥のホトトギス。
数ある漢字表記の中で「杜鵑」を充てています。これは、「三国志」に出てくる、「杜の鳥(とのとり)杜鵑(とけん)」が、「ホトトギス」であることに由来するのではと思います。
ホトトギス(杜鵑草):花にある紫の点が、鳥のホトトギスの胸毛の斑点、または尾羽の白斑に見立てたとい言うことです。
別名
ユテンソウ(油点草):新葉の展開時葉の表面に油を垂らした模様があることから。
ホトトギスの種類
タイワンホトトギス:台湾に自生。よく枝分かれする。
キバナホトギス:九州南西部に自生している矮性の品種で、草丈は30㎝ほどです
タカクマホトトギス:大隅半島高隅に自生。「キバナホトトギス」に似ているが、より大きい花が咲く。
※地名の付いたホトトギスには「土佐、紀伊、駿河、相模」、いずれも自生地域。
ジョーロホトトギス:四国、南紀などに自生。茎が垂れ、花も下向き。花は黄色。
2008.10.21
そにしても、この漢字表記の多さには……びっくりです。
〈杜鵑〉・〈時鳥〉・〈子規〉・〈不如帰〉・〈杜宇〉・〈蜀魂〉・〈田鵑〉〈霍公鳥〉・〈霍公〉・〈郭公〉・〈杜魂〉・〈布谷〉・〈無常鳥〉・〈黄昏鳥〉・〈夕影鳥〉・〈菖蒲鳥〉・〈初時鳥〉・〈山時鳥〉・〈沓手鳥〉・〈山郭公〉など……もっとあるのかもしれません。
なぜこんなに漢字の表記が多くなってしまったのでしょう?
日本の国鳥は「ホトトギス」かと思ってしまいそうですが、国鳥は「キジ」です。
面白いのは良く知られている「ホトトギス」で比較される、三者三様の歌。
漢字表 記も三者三様です。
・なかぬなら殺してしまへ 時鳥 織田信長
おぉ、怖っ 。触らぬ神に……
・鳴かずともなかして見せふ 杜鵑 豊臣秀吉
まぁ、随分と自信家ねぇ
・なかぬなら鳴まで待よ 郭公 徳川家康)
まぁ、随分と忍耐強いのねぇ。
「育て方」本当に良く増える花です。
あまり増えるので「タイワンホトトギス」を残して、処分しました。
「タイワンホトトギス」は、花期も長く、「ホトトギス」ほど、行儀悪く増えることもなく、良く分枝してたくさんの花をつけるので、切り花にも使えます。時々整理して、あまり増えないように管理します。庭植えなら、特段の管理はいらないと思います。