タネツケバナ(種漬花・種付花) アブラナ科タネツケバナ属
3月11日の大震災と巨大津波。
それだけでも、魂が抜けそうな被害だったのに、東京電力の原発事故。
家も財産も、家畜も、農地も漁業の生産手段も、みんな置いて避難所の生活。
しかも、一つところに落ち着くこともかなわず、こんな目にあうなんて。
今日、震災後初めて、草むしりをしていたら、「タネツケバナ」が咲いていました。
タネツケバナの名前の由来は、「種モミを、水につける時期」からきているという説が。
農家の方は、気が気ではないと思います。
もうすぐ、春の気配。
やらなきゃないことが、山ほどあるはず。
一度耕作を放棄した土地がどうなるか、みんな知っています。
自然界は「春だ春だ」と、早春の花をひらかせ始めています。気が気でありません。
原発事故収束の糸口は、見つからないのでしょうか。
「タネツケバナ」のもう一つの由来に、「種の繁殖力の強さから、種付けうまの意味合いで、付けられた」という説もあります。
しかし、この花が水田雑草の一つであり、水田を白く染めて開花すると、「種籾(たねもみ)」の下準備をせかされているような気がして、付けられた名前であると思います。
さくらだという
春だという
一寸、お待ち
どこかに
泣いている人もあろうに 山村暮鳥 新聞に紹介されていました。
3月11日に襲った大震災。
人間の飲み水もない中、花たちにあげられる水は無い。
思い出のこもった「ガジュマル」はまだ小さいので、使う水は僅か。
これだけは助けたいと、水やりを続けていた。
3月16日。
被災地には無情の大雪。
雨どいからしたたり落ちる、水滴を集めるバケツを、沢山並べた家庭も多かった。
我が家は、残念ながら、雨どいからの水は全て「雨水ます」へ行ってしまう。
そこで、発砲スチロースに、雪を集めて。雪解け水を使う作戦を開始。
翌日、雪解け水で、庭に小川が出来ていた。
結構深く掘り下げて、芝が花壇に侵入しないようにしてる溝に、雨がたまって、大雨の日などは小川になる。
結構きれいな水。
この水をくみ上げて、鉢植えに久しぶりに給水。
余りの冷たさに植物もたちも、びっくりしたことと思う。
これで、少し安心。
ある秋の日の雨の庭。
食べ終わったキャベツ。
暖かい時期は、花壇の隅にポイッと挿しておく。
何にもない芯から、葉が伸びてくる。
気が向いたら、ちぎって汁の実などに。
気が向かなければ、どんどん伸ばして開花させる。
今回は寒いので、室内の鉢の横にお邪魔させてもらった。
タイムリーにお雛祭りに合わせるように、開花。
食べ終わったスリムネギも、根が付いているので、土に挿しておけば、ちゃんと伸びてくる。
同じくセリも、ミツバも。
窓際のコップの水に挿したセリも、大根もこんなに伸びた。
食べても食べなくても、見ているだけでも楽しい。
捨てればゴミ。
可愛がれば、可愛いキッチンプランツ。