「ヘクソカズラ」の名前の由来。何となく想像はできますが……。
アカネ科ヘクソカズラ属蔓性のこの花、何とも凄い名前です。
他にも「イヌノフグリ」「ママコノシリヌグイ」や「ボロギク」「ハキダメギク」など、かわいそうなひどい名前はありますが、ここまでのものは、他にないと思います。
花の綺麗さ、実の愛らしさからは、結びつかないこの名前ですが、やはり由来はあるのです。
秋
2009.8.6仙台市
《名前の由来》
ヘクソカズラ(屁糞蔓):全草に漂う悪臭が、名前の由来です。これが正式名です。万葉時代は「糞蔓」とよばれていました。これだけでも十分かわいそうな名前なのに、江戸時代には「屁糞蔓」になっています。
サオトメバナ(早乙女花):花を逆さまにした時の形が、早乙女(田植えをする娘)のかぶる笠に似ていることから。
ヤイトバナ(灸花):ヤイトとはお灸のことです。花の中心部が、お灸の後に似ていることから。
茶花としても用いられますが、この時の名はもちろん「早乙女花」です。
そうきょうに 這ひおほとれる 屎葛 絶ゆることなく 宮仕へせむ 万葉集
茨に絡みつく糞蔓のように、何時までも宮仕えをしてやろうではないか
ついでに言えば「やいとばな」もお尻の「おいど」からきているかも。
「竿止め花」……なるほどです。
以前、テッセン用の支柱に芽生えたことがあります。
始め、気がつかず、そのままにしていたら、「ヘクソカズラ」でした。
花もかわいいし、実もドライフラワーに利用できますが、散歩中にも入手できるので、庭にはちょっと……