行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

個性と野生を混同するな

2014年02月25日 | 禅の心
薬師寺の管長だった高田好胤先生の言葉です。



  いまの時代は個性尊重とよくいわれます。生れたものをそのまま伸ばしてあげるのがなによりもの個性尊重だというのですが、本当にそうでしょうか? 生れたものをそのまま放置し、訓練もトレーニングもしないのが、果して個性尊重でしょうか?
訓練なきところに個性はなく、それは単なる野性にすぎません。いうなれば原石です。生れ持って来た個性を訓練し、トレーニングすることによってそれは磨かれ、よき個性として輝くのです。持って生れた個性がいいものだけならともかく、悪い個性も一緒に持って生れるのが私たちなのです。個性には伸ばしてあげなければならない個性もあれば、摘み取らなければならない個性もあることを知っておくべきです。
それを選別し、うまく剪定してあげるのが親や先生の勤めであり、躾や教育です。個性と野性を混同してはいけません。

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