「伊平屋ムーンライトマラソン」に参加するため沖縄入りした日の事
那覇空港に着くなり、今帰仁運天港行きの長距離バスに乗車。
補助いすを出すほどの込み合う車内にて、二十代と思しき女性から、“隣に座ってもいいですか?”と英語で話しかけられた。もちろん断るはずもないわけだが、手に持つスマホのハングルから韓国人であることがわかった。
バスに揺られて1時間余り、高速途中のトイレ休憩のときのこと。隣の女性はなぜか席を立たずにそわそわしていた。もしかして運転手のアナウンスした再出発時刻がわからないのでは?と思い、“4時3分に出ますよ”と教えてあげた。
ところが、彼女は席を立つことなくバスは出発。そして間もなく、彼女から乗るバスを間違えたことを告げられた。どこに行くつもりか確認したら、なんと恩納村のとあるホテル。この次はもう名護市内というのに・・・
都合よく返しのバスがあるとは思えない。次で降りてタクシーで向かうという。1万円は優に超えるだろう。彼女は途方に暮れた様子で、「とても悲しい・・・」とつぶやいた。
普通なら、”なんてかわいそうなんだろう”と思うところだが、実は彼女はとてもラッキーなのだった。なぜなら、偶然隣り合わせた僕は、次のバス停で降りることになっている唯一の客であり、そしてそこでレンタカーを予約してあるからだ。
“送ってあげましょう“という申し出に、彼女はとても恐縮がって(恐らく警戒して)遠慮していたが、”あそこにトヨタレンタが見えるでしょう。付いて来て!“とやや強引にことを進めた。
正直なところ、今夜撮影予定の古宇利島とは真反対のため、送っていたら夜更けまでに間に合わないのではないか?と頭によぎったが、異国の地で困っている人を見捨てるわけにもいくまい。かくして、1時間ほどのドライブと相成った
お互い日常会話が精一杯の英会話力で、会話が続かないことも多かったが、徐々にほぐれた話題となっていった。
ホテルまでももう間もなくとなったところで、泊まるところは?と尋ねられた。返答に少し困ったが、車中泊で、なぜなら星空の写真を撮るからだと答えた。すると、彼女も多少写真に興味があるとのこと。HPを見に来てねと写真家の名刺を渡した。
やがてホテルに着き、とっても感激して、その態度は礼儀正しくて感謝の気持ちにあふれていた。おかげでこっちも嬉しくなり、気分がよくなった。今夜はいい写真が撮れそうな予感がした。
古宇利島にて「星空のハートロック」
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