モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

竜飛崎でマツムシソウを見た。(2015年8月20日)

2020年04月10日 | 海辺の花

本ブログを始めて約三ヶ月。アップしているのは昔の山歩き記事ばかりだが、
当初、設定したブロクのカテゴリーを一通り、埋めるまでの期間はこのような古い記事が続くことをどうかご容赦願いたい。
本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。

いきなり海だが、これは竜飛崎の少し手前から眺めた津軽海峡。
向こうに見える山並みは北海道。



何ゆえ今、竜飛崎かと言うと・・・

8月21日、青森で本業イベントがあったので、この機会を逃すまじと、
前日の8月20日に有休を入れ、八甲田山登山を企画。
20日は午前5時に秋田市を出発。ところが天気はイマイチで酸ヶ湯に着いたら霧雨で何も見えない。
八甲田は諦め、近くに替わりは無いかと
思いあぐねていたら、
「竜飛崎にはマツムシソウが咲いてる」という話を思い出した。

この花、関東や信州の高原では普通の植物で、
8月9,10日、湯ノ丸高原(こちら)などで見てきたばかりだが、秋田には無い花だ。 
というよりも、東北の北半分や裏日本には皆無と言っていい植物なのだ。
それが何故か津軽半島の突端では咲いている
どんな咲きざまなのか見たくなり、急遽訪ねることにした。天候も北の方ほど明るい感じだった。
ところが竜飛崎が近づくにつれ、海岸の道端にうじゃうじゃ咲いてる青い花は!! 


 

チコリー(キクニガナ)

 


園芸植物、ハーブとして知られるチコリー(キクニガナ) Cichorium intybus ではないか。
昔、誰か庭に植えたものがエスケープしたんだろう。

それにしても数が多い。竜飛崎の主要部分はこの花でうす青く染まって見えるほどだった。
此処の気候がよほど気に入ったものと見える。

(-_-;)ワタシに情報をくれた方はもしかしたらこの花をマツムシソウと見間違えたのではないかと、疑念が・・・(´π`;)☆\バキ


竜飛崎には、チコリーの他にはアジサイが矢鱈と多かった。

アジサイは嫌いではないが、何故、寒風吹きすさぶさいはての岬に温帯森林性のアジサイなのか。
ハマナスならまだわかるけど・・・。アジサイは公費で植栽されたもののようだ。




個人的にはこの地在来の野草の方がずっといいと思う。

シラヤマギクとエゾカワラナデシコ


オオバナノコギリソウの花の直径は2センチ近かった。
                                                                                                     これは・・・( ̄も ̄;)干蛸 
 


一渡り、野草をあたってみて、

嗚呼。やっぱり此処にはマツムシソウは無いんだなと落胆し、
帰途につこうとしたら・・・




ありゃりゃ。( ̄π ̄;有るじゃないか。
しかし数は少ない。

 


関東や中部のマツムシソウ Scabiosa japonica に較べると丈が低くめんこい。

後で調べたところ、竜飛のものはエゾマツムシソウ Scabiosa japonica var. acutiloba
と言って北海道のものと同じだそうだ。

参考までに、以前、北海道で見たエゾマツムシソウ Scabiosa japonica var. acutiloba を。

2009/08/22 札幌・北大植物園にて。

 

近くに生えるのは、(ツリガネニンジンと)イブキジャコウソウ。




イブキジャコウソウやホタルサイコは、
先日、訪ねた浅間山近くの高原にも有った。
ここは海岸だが、高原や高山との共通種が多い。

           ホタルサイコ                        トウゲブキ
 


また此処では、東北地方で高山植物とされるトウゲブキも群生していた。
さすが北地、さいはてだ。


津軽半島先端部の海岸風景は有名な竜飛崎よりも小泊半島寄りの方が素晴らしかった。

龍泊ラインを南に進む。奥に細長く伸びるのが小泊半島。

 

                              ラセイタソウ(イラクサ科)
 
                                                                                         ハマゴウ


ハマゴウは一見、草のようだが匍匐性の低木。最近、シソ科に編入。 

波打ち際斜面にはピンクの花が多い。



         エゾカワラナデシコ

 
                                       ハマフウロとツルフジバカマ


ツルフジバカマ




七ツ滝はほぼ直接、日本海に落ちている。

 



これで晩夏に突然訪ねた奥津軽紀行を終えるが、最後にもうひとくさり。

午前中、竜飛崎をめざし、津軽半島の深い山あいをタラタラと走っていたら、
突然、このような建物が現れた。



なっ( ̄π ̄;何だ。津軽狸に化かされたのかなと思って近寄ってみると、



来年(2016年)春、開通予定の北海道新幹線の駅舎(奥津軽いまべつ駅)だった。
それにしても人家が二軒くらいしかない山奥にこんなに立派な駅が!!

皆さん。来年は新幹線乗って竜飛崎へ行こう。

以上。

コメント (2)
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