(本頁は「スミレ紀行1(ナガハシ、タチツボ、アオイ、ミヤマ)」の続きである。)
スミレは英語ではバイオレット(Violet)といい、同じく色名になっているくらいだが、
その色は青みがかった紫色を指すようだ。
ところが、スミレの仲間にはその反対色のイエローの花を咲かせるものもある。
その代表がオオバキスミレだ。日本海側の山地に多い。
名前のごとく、葉が大きく、しかも大きな群落を作る。
そのため数が多い。もしかしたら秋田に生えるスミレとしては、最も数が多いかもしれない。
特に雪崩によって崩壊した斜面をびっしりと覆う様は壮観だ。
オオバキスミレの群生。2014/05/05 秋田市高尾山にて。
オオバキスミレの群生。2015/04/26 秋田市高尾山にて。
オオバキスミレの群生。2014/05/05 秋田市高尾山にて。
2020/05/24 秋田市太平山にて。
2019/04/23 由利本荘市にて。
オオバキスミレは高山でもよく見られるが、
同じ黄スミレのタカネスミレやキバナノコマノツメとは完全に住み分けしている(詳細はこちら)。
比較的高所に咲いたもの。
2018/06/23 焼石岳八合目(標高約1250m)にて。ノウゴウイチゴが混生。
スミレサイシンも日本海側の山林に多いスミレで、秋田では先のオオバキスミレと並んで多いように思う。
花は日本のスミレとしては大型で、大株になったものは花数も多く、見ごたえがある。
2018/05/16 白木峠にて。
2018/05/27 甑山にて。
葉の出現は少し遅い傾向がある。
下左のように花が咲き出してから、徐々に葉を展開する。
完全に開いた葉の形は
ウスバサイシン(ウマノスズクサ科)に似ていることから、
この名が付いたとされる。
2019/04/18 男鹿毛無山にて。
2014/04/30 七座山にて。
花が特に大きかった個体。花の径は3センチを超えていた。
2011/05/04 七座山にて。
花色は紫で濃淡があるが、まれに白花も見られる。
2018/04/23 房住山にて。
2018/04/23 房住山にて。
明るい芝生や草地に行くと、小型ながらも紅味がかった奇麗な花を咲かせるスミレを見かける。
ニオイタチツボスミレだ。芳香があると聞くが、私は鼻が鈍く、嗅ぐことが出来なかった。
2010/05/19 寒風山にて。
2019/04/28 八峰町にて。
以上。
「スミレ紀行3」に続く。